太宰治の未完の遺作『グッドバイ』が大泉洋と小池栄子のW主演で喜劇に! 来年2月に公開

2019.09.08 Vol.Web Original
 大泉洋が主演する映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』の公開が2020年2月14日に決まった。  昭和の文豪・太宰治の未完の遺作を、鬼才・ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点で完成させた戯曲「グッドバイ」が原作。戦後の混乱から復興へ向かう昭和のニッポンを舞台に、愛人たちと別れることを決意した文芸雑誌の編集長の田島周二と、田島に女房を演じてくれと頼まれた永井キヌ子の二人の“夫婦”の企みが始まる。

太宰治作品をモチーフにした演劇公演第15回 日本のラジオ『カケコミウッタエ』

2019.05.24 Vol.718

 三鷹市芸術文化センターの「MITAKA "Next" Selection」に並ぶ名物企画である「太宰治作品をモチーフにした演劇公演」。今回は「日本のラジオ」が太宰の『駈込み訴え』をモチーフとした作品を上演する。 「日本のラジオ」は作・演出の屋代秀樹の描く猟奇事件やオカルトをモチーフとした会話劇に定評があり、その鋭いセリフとオリジナリティー、そして緊張感のある演出で今、注目を集める劇団だ。  原作は昭和15年に発表された、全編にわたり一人称独白体で書かれた短編小説。ユダを主人公とした視点となっており、イエス・キリストへの愛憎が渦巻き、激しく揺れるユダの心情をよどみない筆致で描いた傑作。  今回は舞台を現代に置き換え、群像劇に仕立て上げる。物語では代表の死をきっかけに結束を深めるある団体の中で、その状況に納得のいかない主人公の鬱々とした心情や周囲の人々との人間模様が描かれる。物語を通して「宗教」や「組織」にまつわる問題も浮かび上がってくるという。

太宰治を聴く、そして演る

2015.06.06 Vol.644
 昭和の文豪で、『走れメロス』といった教科書に載るような作品から、『人間失格』のような人生の深淵に迫るような作品まで多くの著作を残した太宰治。昨今ではお笑いコンビ、ピースの又吉直樹が「太宰好き」を公言し、今まで太宰とは接点のなかった人たちにもその名が浸透してきている。  太宰は昭和23年に没するのだが、昭和16年からの晩年を三鷹で過ごした。三鷹の禅林寺には太宰のお墓があり、彼の命日であり生誕日でもある6月19日の桜桃忌近辺ではいまだに墓参に訪れるファンは多い。  この禅林寺の斜め前にある三鷹市芸術文化センターでは2000年から「太宰を聴く〜太宰治朗読会〜」、2004年からは「太宰治作品をモチーフとした演劇公演」を開催している。  今年の朗読会は7月10日に行われ、俳優の國村隼(顔写真)が『姥捨』(昭和13年)、『あさましきもの』(昭和12年)、『眉山』(昭和23年)の3作品を朗読する。 『姥捨』は太宰が妻と起こした心中事件の顛末について書かれた作品。『あさましきもの』は「こんな話を聞いた」という言葉で始まる3つの短編からなるもので、文字通り、あさましく、そして弱い男の姿が描かれたもの。『眉山』は太宰本人かと思われる小説家の主人公が常連となっている飲み屋の女の子のお話。なんとも言えぬ、切なさと後味の悪さという相反する感情が入り乱れた作品だ。  この3作品に共通するのは「大人の色気」「人間の凄み」といったもの。まさに國村という俳優のイメージにぴったりの作品だ。  朗読会に先駆け6月27日からは「太宰治作品をモチーフとした演劇」水素74%の『わたし〜抱きしめてあげたい〜』が上演される。  この企画では特定の太宰の作品をモチーフにする場合もあれば、複数の作品、または太宰本人をモチーフとする時もある。これまで、その作家独自の視点によるさまざまな形の “太宰的なもの”が表現されてきた。  朗読会が太宰の作品をストレートに伝えるものとするならば、演劇は現代に生きる者の目を通しての太宰だったり、現代に生きる者の中にある太宰、死してなお現在進行形の太宰のマインドを表現するものとなっている。  今年、作・演出を担当する田川啓介は太宰の『道化の華』という作品を中心に作品を描く。太宰の作品では、自らをモデルとしたと思われる登場人物がそのダークな部分をさらけ出すといったものが多い。田川の作品にも“ダメ”な人が多く描かれているのだが、そのダメさ具合が性格に過剰な部分を持っていたり、逆に欠損していたりという、太宰の世界観とリンクするものであり、相性の良さを感じさせる。  演劇は7月5日まで。朗読会、演劇公演の詳細、チケットの購入は三鷹市芸術文化センター(0422-47-5122 http://mitaka.jpn.org/geibun/)まで。

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