太宰治作品をモチーフにした演劇公演第15回 日本のラジオ『カケコミウッタエ』


 三鷹市芸術文化センターの「MITAKA “Next” Selection」に並ぶ名物企画である「太宰治作品をモチーフにした演劇公演」。今回は「日本のラジオ」が太宰の『駈込み訴え』をモチーフとした作品を上演する。

「日本のラジオ」は作・演出の屋代秀樹の描く猟奇事件やオカルトをモチーフとした会話劇に定評があり、その鋭いセリフとオリジナリティー、そして緊張感のある演出で今、注目を集める劇団だ。

 原作は昭和15年に発表された、全編にわたり一人称独白体で書かれた短編小説。ユダを主人公とした視点となっており、イエス・キリストへの愛憎が渦巻き、激しく揺れるユダの心情をよどみない筆致で描いた傑作。

 今回は舞台を現代に置き換え、群像劇に仕立て上げる。物語では代表の死をきっかけに結束を深めるある団体の中で、その状況に納得のいかない主人公の鬱々とした心情や周囲の人々との人間模様が描かれる。物語を通して「宗教」や「組織」にまつわる問題も浮かび上がってくるという。
太宰治作品をモチーフにした演劇公演第15回 日本のラジオ『カケコミウッタエ』
【日時】5月25日(土)~6月2日(日)(開演は土日14時/19時、平日20時。※29日(水)は14時開演。2日(日)は14時の回のみ。月曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】三鷹市芸術文化センター 星のホール(三鷹)【料金】全席自由(日時指定・整理番号付) 一般 前売2800円、当日3000円/学生1500円(前売・当日とも)/高校生以下1000円(前売・当日とも)/早期観劇割引(25~26日)と平日昼公演割引(29日14時)は各300円引き【問い合わせ】三鷹市芸術文化センター(TEL:0422-47-5122=10~19時 [劇団HP]http://razio.jp)【作・演出】屋代秀樹【出演】安東信助、沈ゆうこ、田中渚(以上、日本のラジオ)、岡野康弘(Mrs.fictions)、辻 響平(かわいいコンビニ店員飯田さん)、豊田可奈子、フジタタイセイ(劇団肋骨蜜柑同好会)、坊薗初菜、宝保里実(コンプソンズ)、横手慎太郎(シンクロ少女)