野田秀樹の代表作であり、再演を期待する声も多かった『贋作 桜の森の満開の下』がついにNODA・MAPの公演として上演されることとなった。
同作はかねてから自身を「安吾の生まれ変わり」と公言してはばからなかった野田が坂口安吾の「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きに書き下ろしたもの。1989年に劇団 夢の遊眠社で初演され、1992年に再演。2001年に新国立劇場主催公演で再演。昨年には八月納涼歌舞伎「野田版 桜の森の満開の下」として歌舞伎でも上演された。
今回の上演については今秋にフランスで開催される「ジャポニスム2018」で、国立シャイヨー劇場の芸術監督ディディエ・デシャンより、野田秀樹の『贋作 桜の森の満開の下』を上演してほしいという要請があったことがきっかけ。「それならば」と野田が考えられる限り最高のキャストとスタッフにオファーをしたところ、すべての俳優、スタッフが「OK」ということでいつにもまして豪華な布陣となった。
まずは9月1日から12日まで東京芸術劇場プレイハウスで上演され、その後、パリ、大阪、北九州を経て11月3〜25日に再び東京芸術劇場プレイハウスに戻って来る。万一9月に見逃してしまった人は11月にぜひ。