ANIMA=魂が躍動するダンスムービー  


 国際コンペティション映画祭「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」のオープニングを飾った『ANIMAを撃て!』が劇場公開される。ヒロイン・呉田果穂役の服部彩加は、同作が映画初出演、初主演。そんな服部をリードしたのが映画やドラマ、舞台で活躍する実力派の小柳友。

服部「正直、すべてが初めての事なので、辛さや大変さは感じませんでした。また、小柳さんが気さくに話しかけて下さり、現場でもムードメーカーになってくださって、とてもいい雰囲気で撮影できました」
小柳「映画初出演で初主演っていうのは、なかなかないと思うので、その相手役と聞いて最初はプレッシャーを感じるかなと思ったんですけど、とても楽しくできました。すごく素直なお芝居をされる方で、僕はとてもやりやすかった。ただ、“先輩ってこんな感じだったかな?”と。自分の見ていた先輩の背中はもっと格好良かった気がします(笑)」


 物語は、自分の踊りに迷うダンサーと、夢をあきらめたドラマーの偶然の出会いから始まる。服部はクラシックバレエ、新体操、競技ダンスを経験、ダンサーとして活躍中。

服部「私が演じる果穂はクラシックバレエだけではなく、別のダンスでも表現してみたいと思いコンテンポラリーダンスの世界に飛び込もうとする女の子。実際、私も小さい頃からバレエをやっていたんですけど、自分の中でもっと見ている方に訴えるような踊りがしたくて、新体操や競技ダンスを始めました。そういう意味では、自分に通じるものがあると感じましたし、監督もお話していく中で、私に役を近づけて下さいましたので、感情移入もしやすく、とても演じやすかったです」


 ホール職員の伊藤(小柳)は、音楽への情熱を閉じ込めていた元ドラマー。小柳自身もドラムの経験者だ。

小柳「昔バンドでちょっとやっていたぐらいで、高校生の時にやめてからは、ほとんどドラムに触れていませんでした。この映画で最初に一発叩いた時、ものすごく気持ちよくて、自分は本当にドラムが好きだったんだなと感じました。それを思い出させてくれたこの映画には感謝です。これまで全編ダンスとドラムを組み合わせた映画ってなかったと思うし、しかもそれがコンテンポラリーダンスというのも珍しいと思うので、すごく新鮮で新しい映画だと思います」

 体を使った表現、音を使った表現が多い映画だが。

小柳「セリフって映画の中ですごく重要だと思うんですけど、それ以外の部分でも作品が成り立つんだなと思いました。セリフの掛け合いで面白くなる作品も多くありますが、この映画に関しては、むしろ最初から最後までセリフがなくても、成り立つのでは…というくらい、言葉を超えた表現ができたと思います。僕は曲があったので、それを練習すれば良かったんですけど、果穂はその場で振り付けの北川さんとダンスを作っていってたので大変だなって(笑)」

服部「振りを決めて下されば、それを一生懸命練習するので、早く決めて下さいって言っていたんです。でも北川先生が、決められた振りを踊ることよりも、コンテンポラリーというものを知るほうが大事だとおっしゃって…」
小柳「改めてコンテンポラリーってなんだろうというところですよね。内面から出てくる何かを探りながら作っている様子を、大変そうだなって思いながら見てました(笑)。でもそれが表現としてちゃんと受け渡しができていたので、すごくいいものになったと思います」


 ダンスとドラム、それらの経験が役立った

小柳「いろいろな経験が役につながる事はありますよね。だから僕の毎晩の飲み方もどこかで役に立てばいいかなって(笑)。これだけお金も使い経験を積んでいるんだから、世界一ビールをうまく飲める役者にならないと(笑)」
服部「私もダンサー役だけではなく、ダンスで学んだ表現力をお芝居でも生かせたらなと思います。今回はダンスに自信があったので、そこで魅せていければと思い、取り組んでいったところもあるので、今後はダンスでカバーではなく、演技そのものもダンス同様、自信を持って魅せられればと思います」

 演者として今後挑戦していきたいことは?

服部「表現の幅を広げるという意味では全然私じゃない役、まったく自分とは違う人を演じてみたいです。今回、初めてのお芝居で、決められたセリフを言うのではなく、相手のリアクションに返すことが演じるということなんだなと学びましたので、いろいろな役に挑戦したい気持ちになりました」

小柳「一つ一つの役を楽しみつつ、楽しむために努力していきたいです。監督や共演者、スタッフさんとコミュニケーションを取って、1秒1秒シーンを作り上げていく。その作るということが自分は好きだし、楽しいんだと改めて感じました。役を楽しんでやることが自分にとってはすごく快感で、改めて俳優って面白い仕事だなという事を気づかせてくれた作品なので、これからも感謝をしながらたくさんの役を演じていきたいですね」


 すれ違いながらも魂をぶつけ合いながら作品を作り上げていくダンサーとドラマー。それぞれの夢の場所からはどんな景色が見えるのか。音楽と肉体で表現される2人の演技に注目!
『ANIMAを撃て!』 3月31日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー