避難所から被ばく問題を見つめる映画『フタバから遠く離れて』続映決定

20121015a.jpg 福島県双葉町の避難生活を追ったドキュメンタリー映画『フタバから遠く離れて』のトークショーが14日、都内にて行われ、井戸川克隆双葉超町長と、舩橋淳監督が出席。会場には現在避難生活をしている人々も多く駆けつけた。


 同作は、2012年ベルリン国際映画祭フォーラム部門にてワールドプレミア上映され、すべての回が満席になるなど多くの反響を呼んだ舩橋淳監督のドキュメンタリー映画(英語タイトル『Nuclear Nation』)。音楽家・坂本龍一がエンディングテーマ曲「for futaba」を手がけていることも話題となっている。

 井戸川町長は、埼玉県の旧騎西高校への避難について「被爆の連続を断ち切って子どもを育てたい、家系のの継承というものを第一に考えての決断でした」と明かした。また、チェルノブイリを基準にした避難区分を福島にも当てはめてほしいと要請しているが、国とは対立しており「福島だけの事故であってほしい、という思いがあるのではないか、そういう感じを受け、怒りを覚えた」と話し、「子どもたちがマスクをして登校しなければならない様子が健全といえるか。復興という名の下に被爆問題は葬り去られている」と締めくくった。


 同作は、当初2週間の限定公開の予定だったが、連日の好評につきオーディトリウム渋谷にて11月9日までの続映が決定した。※11月3、4日は休映