BLADE 1 上原がサメドフに惜敗 ノブ・ハヤシ復帰

 立ち技格闘技の新イベント「BLADE 1」(29日、東京・大田区総合体育館)では注目のスーパーファイトが多く組まれた。
 ヘビー級ではRISEライトヘビー級王者の上原誠がK-1ヘビー級で活躍したザビット・サメドフと対戦。
 上原自身「世界で一番強いのはグーカン・サキ。その次はサメドフ」と認めるほどの実力者。1Rから猛攻を仕掛けるサメドフだったが、上原は持ち前のスピードで攻撃を交わしては、機をうかがい飛び込んでフック、ハイキックでポイントを稼ぐ。3Rを戦いきった時点でジャッジの一人が上原に30-29をつけるも残る2人が29-29でドロー。延長戦では、サメドフが手数で圧倒し3-0の判定で勝利を収めた。上原にとっては大金星を逃したかっこうだ。

 70kg級では城戸康裕vsサモ・ペティ、日菜太vs長島☆自演乙☆雄一郎の2試合が行われた。

 ペティは7月の「RISE 100」で日菜太をKOで破り今大会への出場を勝ち取った新鋭。城戸は8月に「Krush-70kg級」のベルトを返上しており、ここはスカっと勝って、BLADEの70kg級の主役となりたいところだった。しかし1Rからペティの圧力の前に後手に回る展開に。1R終了間際に右フックでダウンを奪われると、そのままペースを引き戻すことができす、2Rにもコーナーに詰められ放たれた飛び膝でダウン。結局大差の判定で敗れた。日菜太に続き、城戸も葬ったことで、RISE及びBLADEの70kg級は今後ペティを中心に回って行くこととなる。

 日菜太と長島は同時期にK-1ワールドMAXでしのぎを削った仲なのだが、以外にもこの日が初対戦。国内70kg級の実力者同士の対戦とあって注目を集めた。1R開始早々、左ハイ、ミドルをヒットさせた日菜太に対し、パンチで勝負したい長島は強引に距離を詰める。前蹴りで距離を取ろうとする日菜太だが、かまわず突進してくる長島を完全に止めることはできず、組み合う場面が増え、両者にホールディングの注意が与えられる。バッティングで長島が出血し、日菜太には抱えてからの攻撃で3Rに減点が取られるなど、ともに決め手を欠くまま3Rが終了。日菜太が3-0の判定で勝利を収めた。

 また、ヘビー級スーパーファイトでは急性骨髄性白血病で闘病生活を送っていたノブ・ハヤシが約6年ぶりの復帰戦に挑んだ。試合ではムラット・エガンの前に2R46秒、レフェリーストップのTKOで敗れたが、試合後、「負けて悔しいと思えたのが良かった。今後はできる限り試合をこなし感覚を取り戻して、強い自分に戻りたい」と力強く話した。