RENAが復帰戦飾るも「このままではリベンジは不可能」【7・6 Girls S-cup】

1R、この三角絞めで大ピンチのRENA(撮影・荒木理臣)

フロントチョーク、三角絞めに大ピンチ
 シュートボクシング(SB)の年に一度の女子の祭典「Girls S-cup 2018」(7月6日、東京・TDCホール)でSBの女王RENAが昨年大晦日に浅倉カンナに敗れて以来の復帰戦に臨み、3-0の判定で勝利を収めた。

 RENAは7月29日に「RIZIN.11」で浅倉と再戦が決定。7月に総合格闘技(MMA)ルール2連戦という前代未聞の状態。この日はブラジルのエレイン“パンテラ”リアルと対戦した。

 リアルは前日計量で1.0キロオーバーでイエローカード1枚からのスタートとなった。

 RENAは1R早々に、フロントチョーク、下からの三角絞めであわや一本負けのピンチを迎える。ここは技をかけられたまま、リフトし顔面を踏みつけるといった常識外れの方法で脱出を図るが、ならばとリアルは足関節に移行。グラウンドでRENAを翻弄する。

打撃では圧倒したRENAだったが…(撮影・荒木理臣)

リアルが驚異の粘りを発揮
 2Rは開始早々、RENAがパンチの連打でラッシュ。あわや秒殺かと思われたが、リアルはパウンドを受けながらも踏みつけにきたRENAの足を下からとらえグラウンドに移行。ここもなんとか脱出したRENAは打撃でリアルを削っていく。しかしリアルはダウンしてもおかしくないようなパンチを食らっても倒れずしのぐが、RENAはミドルでボディーをえぐり着実にペースを取り戻していく。

 3RもRENAが強烈な打撃でリアルを追い込む。驚異の粘りを見せるリアルは組み付いてしのぐがなかなかテイクダウンを取ることはできない。しかしRENAも猪木アリ状態になると不用意に飛び込むことができず、フィニッシュにつなげられない。RENAは打撃で圧倒したものの、結局KOすることはできずにタイムアップ。3-0の判定で勝利を収めた。

勝利も笑顔はなしのRENA(撮影・荒木理臣)

「不可能を可能にすることは今からでも可能だと思っています」
 RENAは試合後のマイクで、「復帰戦、スカッと勝ちたかったが、初めて判定になった。29日に浅倉選手と対戦が決まっていて、リベンジはほぼ不可能だと言われています。今日の私の試合では私も不可能だと痛感しました。ですが不可能を可能にすることは今からでも可能だと思っています。明日から死に物狂いで29日を迎えたいと思います」とアピール。そしてこの日リングサイドで試合を見守った浅倉に「29日にRIZINのリングで会いましょう」と呼びかけた。

KINGレイナの右フック(撮影・荒木理臣)

初のSBルールも難なくこなしたKINGレイナ
 SB初参戦となったKINGレイナは昨年、DEEP JEWELSで対戦し腕十字で一本勝ちを収めているキム・ヨンギと対戦。リベンジに燃えるキムを返り討ちにした。

 KINGはSBのスパッツ姿で登場。いきなり回転の速いパンチを繰り出しキムを追い込む。首相撲からのヒザ蹴りの連打も披露するなど、短期間ながら打撃技術の大きな進歩を見せた。

 しかしいつものMMAの試合とは勝手が違うことから3Rはややスタミナ切れ。それでもキムに付け入るすきを与えず、3-0の判定で勝利を収めた。

 試合後はシーザー会長をリングに上げ、「今回SBに呼んでもらえたので、シーザー会長にお中元を持ってきました。甘いものがお好きと聞いたので」とRIZINでもおなじみの文明堂のお菓子とチュッパチャプスの花束を手渡した。

未奈の右ストレートが炸裂(撮影・荒木理臣)

未奈が初のMMA戦でTKO勝利
 SB日本バンタム級2位の未奈が初めてのMMAルールに挑み、タイのペットローイエット・ハイランドジムと対戦した。

 未奈はワンツーで距離を測ると、右ストレート一閃。もろに顔面に食らったペットローイエットはその場にしゃがみこみ戦意喪失。1R2分17秒、TKOで未奈が勝利を収めた。