西島秀俊、車いすバスケ界のスーパースターと“パパクラブ”結成!?

 パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ『WHO I AM』フォーラムが16日、都内にて行われ、カナダの車いすバスケットボール金メダリスト、パトリック・アンダーソン選手と、車いすテニスの国枝慎吾選手、2018年車いすバスケ世界選手権大会・日本代表キャプテンの豊島英選手らと、番組のナビゲーター・ナレーターを務める西島秀俊がゲストとして登場した。

 WOWOWが国際パラリンピック委員会と共同で立ち上げ、東京パラリンピックが開催される2020年まで5年にわたって世界トップクラスのパラアスリートに迫るドキュメンタリーシリーズ。 シーズン3の放送開始を前に、第4回目となるフォーラムが行われた。

 シーズン3第1回放送となるアンダーソン選手出演作を上映後、万雷の拍手に包まれた会場に、司会・松岡修造の呼び込みで国枝選手、豊島選手、そしてアンダーソン選手が登場。これまでにカナダ代表を3度の金メダルと1度の銀メダルに導き、車いすバスケの世界では神とさえ呼ばれるスーパースターのアンダーソン選手に、車いすテニス界のトップに君臨し続ける国枝選手も「バスケも好きなので試合を見るんですけど、彼が出ていると彼ばかり目が追ってしまう。これだけ車いすと仲良くなっている選手は、他の競技を含めても彼が一番では。真似しようとしてもできない」と脱帽。また、豊島選手は「実際に対戦して、まだまだ自分では相手にならないと思った。一時期、引退されていたときはもう対戦できないのかと残念に思っていたんですが、音楽の活動も同じくらい本格的になさっていて。僕は今バスケにしか夢中になっていないので、パフォーマンスを上げるうえでも、他の何かも見つけられたらなと思いました」と称えた。

「何度も日本には来ているので、そろそろアパートメントを探そうかなと思っています」と茶目っ気たっぷりに挨拶したアンダーソン選手。自身が出演した回の感想を聞かれると「僕は小さいころからスポーツと音楽をやっていたけど、交通事故に遭った後もスポーツと音楽をやってきた。自分自身は何も変わっていないんだと、自分自身を含め周りの人に伝えたいと思いました」と語り、観客も大きくうなずいていた。

 さらに、シーズン1からナビゲーター・ナレーターを務める俳優の西島秀俊と、番組メインテーマを手がけた梁邦彦がスペシャルゲストとして登場。西島は「自分でも、くじけそうなときに『WHO I AM』を見ているんです。部屋に置いてあって。見ると自分なんてまだまだ、もっとできると思える。僕のような47歳のおじさんも、子供たちも勇気をもらえると思う」と太鼓判を押した。そんな西島にアンダーソン選手は「僕らは2人とも“パパクラブ”のメンバーだからね(笑)。責任も増す年代だけど、家族がいるから情熱を持ち続けられることも事実だよね」と共感をしめしていた。

 2020年に行われる東京パラリンピックによせてアンダーソン選手は「自国でオリンピック・パラリンピックを見る機会は人生に1度訪れるかどうか。カナダでは夏のオリパラをやったことがないんです。自分もこうして認知度向上の活動に携わっていますが、逆に皆さんから頂いたエネルギーを毎朝のコーヒーに入れて、2020年、41歳になりますけど東京に戻ってきて金メダルを取ります!」と笑顔で宣言。イベントの最後には、梁氏とともに自身のバンドのオリジナル曲を含めたミニライブを行い、最後まで会場を楽しませていた。

『WHO I AM』シーズン3は25日よりWOWOWプライムにて放送開始(全8回・第1回無料放送)。