髙田延彦が天心vsメイウェザー戦について言及「本人がリングに上がってゴングが鳴るまで、いくら契約しても分からない」

天心vsメイウェザー戦について語る髙田氏(左)と横粂氏

「記者会見の後のメイウェザーのコメントに関してはまったくその意図が分からない」
 RIZINの髙田延彦統括本部長が11月12日、元衆議院議員で弁護士の横粂勝仁氏と‪21時から‬生配信したワイドショー番組「髙田横粂の世相談義」(FRESH!)内で現在、世界的な騒動となっている那須川天心vsフロイド・メイウェザー戦について言及した。

 この2人については両者そろい踏みのもと5日に会見が行われ、「RIZIN.14」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)での対戦が発表されたものの、3日後の8日にメイウェザーが自らのインスタグラムで一方的にキャンセルを宣言するという事態に陥っている。

 髙田氏は番組の後半「私自身も話が決まって、記者発表の直前までのストーリーはすべて把握していた。報告も受けていた。しかし、この記者会見の後のメイウェザーが世界にSNSで発信したコメントに関してはまったくその意図が分からない。コメントのしようがない。何も分からない。“どうなっているんでしょうか? 逆に教えていただきたい”というのが今の私の本音。これ以上でもこれ以下でもない」と前置きしたうえで、今回の騒動について語った。

この日も時に弁護士、時にファン目線で髙田氏の発言をフォローした横粂氏

「彼は契約を締結している。そして自分の足で会見に来て“やる”ということを表明している」
 髙田氏はまず「契約も締結しているし、本人がわざわざ来日して約束通り並んで会見をした。そしてコメントを出した。写真にも収まった。数日後にメイウェザーがあんなコメントをするとは露ほども予想していなかった。全世界のこのカードに期待しているファンに対して、今のところはコメントだけ聞くと裏切りにしか解釈できない。メイウェザーはこれだけの選手だから取り巻きも多いし、弁護士とか彼を一つの商品としてコントロールしたい人がたくさんいて、いろいろな思惑を背負いながら生きている」とメイウェザーの置かれている立場を説明。そして「猪木vsアリの時もそうだったし、私がバービックとやった時もそうだったが、本人がリングに上がってゴングが鳴るまで、いくら契約しても分からない。本人は戦う気持ちであっても、その気持ちを揺るがしかねないような、気持ちを変えようというような、足を引っ張ろうとするような見えない力が働いている可能性はある。これはあくまで予測ですよ。ただ事実としては彼は契約を締結している。そして自分の足で会見に来て“やる”ということを表明している。帰ってからいろいろなことがあったんでしょう。ただ言えることは彼がリングに上がるまでは予断は許さない」と話した。

 髙田氏は新日本プロレス時代は長く猪木の付き人を務め、UWFインター時代にはボクシングの元世界ヘビー級王者トレバー・バービックをリングに上げ異種格闘技戦を行った経験がある。

 横粂氏が「やることを前提で世界的な炎上で注目を集めて、ファイトマネーも上げて、ペイパービューによる収入も増やしてやろうという、自己マネジメント的なものであってほしい」とファンとしての意見を述べると髙田氏は「横粂さんが言うこともまんざらありえない話じゃない。もっと膨らませて、もっと注目を集めて、駆け引きをしようとしているのかもしれない。これもあくまで憶測。とにかく何はともあれ、ここまで来たんだから見せてくれよ、やってくれよ。だって約束したんだから。世界中のファンがこの戦いを待ってる。日本だけじゃない。世界中のファンが見たいんだよ」と熱っぽく語った。

かつてバービックリングに上げた髙田氏の経験談は重い

最後は「何よりその心情を考えると天心がかわいそう」と慮る
 そして「メイウェザーは現役の頃もいろいろ物議をかもす言動や行動も起こしてきた。コナ・マクレガーとの時も1回はやらないと言って、周りの反応を見て結局、ボクシングルールでやった。それ以外にもたくさんわんぱくな行動を起こしている。そのわんぱくの一環だと思いたい。いずれにしても大晦日のRIZINは彼がリングに上がるまで予断は許さない」とメイウェザーの参戦に期待をかけた。

 また、5日の発表時はルールは今後詰めることになっていたのだが、髙田氏は「ルールが決まっていないというのは今回こういうことに発展する一つの要因だったのかもしれない。ルールというのは選手にとってすごくナーバスな問題。これはあくまで私の憶測」とも話した。

 そのルールについては「私の経験で言えば、ルールに関してはメイウェザーやその陣営がクレバーであれば蹴りを認めることは九分九厘ないだろう。メイウェザーは嫌な相手を選んでしまったなという思いはあるかもしれない。もしかしたらそれとは真逆に、むしろ、この日本の小僧が、となめたままの状態かもしれない。それはメイウェザーにしか分からない。こういうやり取りを酒を飲みながらやるのが楽しい。夢がある。なんとかSNSでの前言を撤回して、“私は約束通り日本に行って那須川天心と戦います”と1日も早く軌道修正して発表して、この試合を世界中のファンが語りあえるような時が来てほしい」と話した。

 そして最後は「何よりその心情を考えると天心がかわいそう。グッと夢の世界に上がったのにハシゴを外された」と天心を慮った。

 同番組は髙田氏と「バイキング」(フジテレビ系)などでコメンテーターを務める横粂氏が「今現在、高田延彦が気になっている時事ネタ」を徹底討論する生ワイドショー番組。次回は11月26日に放送される。