仮面女子の川村虹花が大晦日のRIZIN出場勝ち取る

大晦日のRIZIN出場が決まった川村虹花
第1試合でKRAZY BEEのあいと対戦

 地下アイドルグループ「仮面女子」として活動しながら、今年3月に総合格闘家としてプロデビューを果たした川村虹花が「RIZIN 平成最後のやれんのか」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)に出場することが12月13日、発表された。

 この日は仮面女子のライブ会場にDEEP JEWELSの佐伯繁代表とRIZINの榊原信行実行委員長が現れ、ステージ上で川村の参戦を発表した。

 先にステージに登場した佐伯氏は「川村選手からRIZINに出たいという発言があった。成績でいったら出られる選手じゃない。しかし成績ではないものを見せられるファイターに成長したと思う」と最も身近で川村を見守ってきた者として辛辣ながらも、その成長ぶりを高く評価。
ステージ上で榊原氏(右)と川村が対峙。なかなか見られない風景
ステージ上で榊原氏が「やれますか?」

 続けて現れた榊原氏は「格闘技もエンターテインメント。見ている人に感動とか興奮を与えられるかどうか。それはアーティストの人たちも一緒だと思う。歌が下手でも届くものはある。格闘技も強いだけではダメ。RIZINは勝つに越したことはないが、勝ち負けを超えたところで観客に思いとか感動を伝えられる選手かどうか。そこを大切にしている。川村選手とは1年半くらい前に初めて会った。その時、“格闘技を始めようと思う。RIZINに出たいと思っている”と言われ、なめているのかと思った。みんなが血も涙も汗も流しながらやっている。そこに本当に行けるのかと思って見ていたが、DEEP JEWELSで思いを持って頑張ってきたのは評価している。ただ強さという部分ではまだ出られる選手じゃないと思う」と佐伯氏同様、厳しい言葉を投げながらも、「気持ちの部分ではどうですか? 出たいですか? やれますか?」と川村に意思を確認。
会場に詰め掛けたファンに大晦日への思いをアピールする川村
「私が出ることに反対の人にも“川村、頑張ってるじゃん”と伝えられる選手になりたい」

 川村が「(気持ちは)誰よりもあります。出たいです」と答えると、榊原氏は「僕らもすごくリスクがある。“なんで川村なんて出すんだ?”って世の中の大半の人に言われる。でも下手くそでも弱くてもいい。折れない心とか夢を叶えるために頑張ってきたことを出し切れるというなら、そのチャンスを与えたい」とゴーサインを出した。

 川村は「今までアイドルが格闘技に挑戦するなんてなかったと思う。でも私は格闘技を見て感動して、かっこよくて、私もああなりたいという強い気持ちで入ったんですが、実際、練習とか試合とか減量とかいろいろきついものがあった。そういうことを自分で実感して、今ほかのアイドルが“格闘技を始めます”と言ったら、私が“なめてんのか?”と思うくらい、そういうすごいところに飛び込んだなと思っている。本当に見ている人に感動を与えたいと思うようになった。私が出ることに反対の人がほとんどだと思うんですけど、そういう人たちにも“川村、頑張ってるじゃん”と伝えられる選手になりたいと思っています」と詰めかけたファンにRIZIN出場への思いを語った。
参戦決定後も最後までライブを勤め上げた
佐伯氏「川村にはきつい試合になる」

 会見後に行われた囲み取材で榊原氏は「格闘技を中途半端にやってきたわけではない。この1年半ひたむきにやってきたものは見てもらう価値のあるもの。彼女が二足の草鞋を履いてチャレンジする姿は、そういう夢や目標を持つ人を勇気づけたり元気づけたりするものとして届くのではないかと思う。彼女しか伝えられないもの、格闘技だけをやっている者には伝えられないものもあると思う。そういうものに期待したい」と参戦を決めた理由を語った。

 そして対戦相手をKRAZY BEEの「あい」とすることを発表した。試合は第1試合でRIZINチャレンジルール(49.25kg) 5分2Rで行われる。

 あいは現在行われている「格闘代理戦争3rdシーズン」に出場。先日行われた準決勝で惜しくも古瀬美月に腕ひしぎ十字固めでレフェリーストップで敗れたものの、試合の大半、アグレッシブに攻め込み、まさに山本“KID”徳郁の遺伝子を受け継ぐファイトを見せていた。あいはこの試合がプロデビュー戦となる。

 佐伯氏は「代理戦争ではアマチュアのルール。今回はプロのルールなのでちょっと変わってくると思う。プロ向きの選手。実は2年ほど前からDEEP JEWELSへの参戦を打診していた選手。レスリングの実力は抜群なので、川村にはきつい試合になると思う」と話した。

 また川村について「計量でも5試合中、3回全裸になっている。アイドルが普通、全裸になんてなれない。そして格闘技の練習をしてからアイドルとしてステージに立つ。それを1年半続けている。それは並大抵なことではない」と川村の格闘技に対する姿勢についても言及した。
囲み取材を受ける川村
「中継は狙っている。絶対に印象に残るいい試合をしたい」

 川村は今回の大抜擢について「本当に現実なのかと、実感がないというか驚きが大きい。でも年末のRIZINに出たいという目標を掲げてきたので、大きな一歩を踏み出したと思う」と話した。ここで対戦相手があいに決まったことを聞かされ「代理戦争は見ていました。あい選手はレスリングベースのかなり強い選手。苦戦すると思う。今聞いてびっくりしました」などと語った。

 そして格闘家としては「ゴールは自分的にはまだ先が見えない状態。目標としていた年末のRIZINはゴールではない。本当に強い選手になって、メーンに出たり、チャンピオンを目指せる選手になりたい」と将来的な夢を語った。

 試合内容いかんでは当日のフジテレビの中継で試合が流れる可能性も十分あることから「中継は狙っている。絶対に印象に残るいい試合をしたい」とプロ意識満点の発言。そして「誕生日が12月26日なんですが、1月6日に生誕祭という誕生日イベントがある。それはどんなケガをしても開催したいと思っている。31日はカウントダウンライブがあるんですが、勝ってそこに出られたらうれしい」とも話した。