GRACHANの9年間無敗の王者・阪本洋平が修斗初参戦【1・27修斗】

 プロフェッショナル修斗に現GRACHANフェザー級チャンピオン・阪本洋平(T-BLOOD)が参戦することが12月28日、発表された。

 阪本はGRACHANを主戦場に19戦13勝3敗3分けの戦績を誇る32歳。年に1~2試合のペースながら、現在は2009年から9年間無敗。高いKO率を誇り、ここ3戦も連続KO勝ちという剛腕ファイターだ。

 2019年の修斗開幕戦「SHOOTO 30th ANNIVERSARY TOUR開幕戦」(1月27日、東京・後楽園ホール)で世界フェザー級3位の山本健斗デリカット(総合格闘技道場コブラ会)と対戦する。

修斗への参戦が決まった阪本洋平

1・27後楽園ホールで山本健斗デリカットと対戦
 この日、都内で会見に臨んだ阪本は「今回は受け入れてくださった(サステインの)坂本代表、送り出してくださったGRACHANの岩崎代表に本当に感謝しています。修斗という世界で一番歴史のある団体に出場できることをうれしく思っている。ぜひ頑張りたい」と力強く語った。今回の参戦については「誰とやりたいということはない。世界のベルトが欲しいというだけ。3位の選手からスタートさせていただけることになったので、最短距離で行きたい」と世界のベルトを狙っての参戦であることを明言した。

 対戦相手の山本からは「阪本選手は強い選手で楽しみにしている。他団体のチャンピオンで何年も負けていない選手。僕が修斗の厳しさを教えたります」といったコメントが寄せられた。

この日はGRACHANの岩崎ヒロユキ代表(左)、サステインの坂本一弘代表(右)同席のもと会見が行われた

「一発で倒す試合にこだわっている。そういう試合を常に心がけている」
 阪本は山本については「世界3位なんで強い選手だと思うが、だからといって特に言うことはない。真剣勝負なので自分との勝負以外ないと思っている。それがしっかりできて、負けるような練習は僕はしていない」とした。そしてともに大阪出身で練習を一緒にしたこともあることを明かし「修斗の世界ランクの上位の選手からすると、僕との対戦を受けるメリットはあまりないのでちょっと難しいと思っていた。そういう中で誰が受けてくれるかと思ったら、山本選手はそういうものを受けてくれそうな顔をしているので、最初に名前を上げてもらった選手ではなく、なんとなく山本選手になるんじゃないかと思っていた」とも話した。

 また阪本は自らの試合スタイルについて「スポーティーなMMAをやりたいのではない。僕は沖縄で格闘技を始めたが、そこで見たのは今のスポーツ化したMMAとは違う真剣勝負みたいなもの。僕は一発で倒す試合にこだわっている。それに向かっての練習をするのが僕のやり方のすべて。そういう試合を常に心がけている」と話した。

 最近の年に1~2試合というペースについては「他の選手がどう思っているのか分からないが、僕は強くなるために練習をやってないし、試合をやるために練習をやっているわけでもない」などと自説を語ったうえで「流れた試合もあるので間隔が空いている」と話した。そして「なんでいきなり修斗のベルトが欲しいと言いだしたのかというと、自分でもよく分からない。なんとなくとしか言えない。修斗が歴史が一番あるからなのか、歴代チャンピオンがすごいからなのか、ベルトがきれいだからなのか、自分でもよく分からない。分からないがいろいろなことを総合的に判断して、そうするのが僕が一番やりたいことなんじゃないかと勝手に考えた。ベルトが欲しいと言っているので、当然それに向かって試合をやる。それだけ」と今回の修斗参戦についてはベルト獲得という目標に向かい、試合を重ねていく意向を示した。

岩崎代表と坂本代表ががっちり握手。今後の両団体の動きも気になるところ

対戦を希望していた高谷戦については「今は言うことはない。修斗のベルトを獲ることが先」
 阪本はかねてから国内フェザー級のトップファイターである高谷裕之との対戦を希望していたのだが、「修斗のベルトを獲ることが今の自分にとってベストと思って参戦するので、高谷さんとの対戦については今は言うことはない。修斗のベルトを獲ることが先。それから先のことは今の時点では考えていない。いろいろなことをトータルで考えてそう決めた」と話した。

 そして最後に「僕は沖縄で格闘技のキャリアが始まった。地下格闘技みたいなところで軍人さんなんかと試合をしていた。こっちの選手とはルーツが違う。19歳で沖縄に行った時、僕は救いようのないクソガキみたいな感じでジムの方や先輩に迷惑をかけた。でもそれを受け入れてくれて、それで今僕がここに立てている。当時の19歳の僕からしたら32歳の今、こんなところにいるとは思ってもいなかった。沖縄の時の周りの方、今僕に関わってくれている方の力があって僕は今ここにいる。沖縄の方、今所属しているT-BLOODの方、職場の方、坂本代表、岩崎代表、すべての方に感謝して試合をしたい」と締めくくった。