山際和希がアクシデント続きのトーナメント制しウェルター級王座獲得【Krush.116】

準決勝第2試合では近藤が海斗にKO勝ち(撮影・上岸卓史)

近藤は海斗にKO勝ちで好スタートも…


 準決勝の第2試合は近藤と海斗(ポゴナ・クラブジム)が対戦。

 最初のカード発表会見では近藤以外の3選手が近藤に牙をむき、近藤包囲網が敷かれた。海斗も「この試合が事実上の決勝戦」との決意を持って試合に臨んだ。

 海斗は1R序盤から左ミドルでアグレッシブに攻め込んでいく。近藤も右ミドルで反撃。ロープに詰めて右ストレートをヒット。序盤から激しい打ち合いを展開する。

 中盤になると近藤はヒザを海斗のボディーに打ち込んでいく。手応えを感じた近藤は右のボディーブローと海斗のボディーに集中攻撃。ガードが下がったところでパンチの連打で海斗を追い込んでいく。しかし海斗はロープに詰められながらも反撃。左ハイキックに近藤のヒザにカウンターのパンチを合わせ下がらせる場面も作る。

 2Rになっても近藤のボディー攻めは強烈。前蹴りもまじえ海斗を苦しめる。

 近藤の右ミドルがローブローとなり試合は一時中断するが、再開後、左ミドル、ハイで攻め込む海斗に対し、近藤は距離を詰めてヒザ。海斗が押し込んだところで近藤の右バックブローがクリーンヒット。一瞬動きが止まった海斗だったが持ち直して左ハイで反撃を見せるが、近藤はカウンターの右ストレートから左右のパンチを顔面に集めると、ロープに詰められた海斗はゆっくりとダウン。なんとか立ち上がった海斗に近藤は右アッパーから左右のフックを連打。残り10秒を切りガードを固めてなんとかしのぐ海斗だったが、危険と判断したレフェリーが割って入り試合を止めた。

 近藤が事実上の決勝戦ともいわれた試合をKOで制し、決勝に駒を進めた。この段階では順調に王座奪取へ向けて好スタートを切ったように思えたが、決勝では無念の負傷によりTKO負けとなった。
前バンタム級王者の佐々木洵樹は階級を上げた初戦で龍斗に判定勝ち(撮影・上岸卓史)
「Krush.116」(8月29日、東京・後楽園ホール)
◆第1試合 第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント・準決勝(1)/3分3R・延長1R
●一吉(RAOU JAPAN)(1R1分35秒、KO)山際和希(谷山ジム)○

◆第2試合 第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント・準決勝(2)/3分3R・延長1R
○近藤魁成(大成会館/キックボクシングジム3K)(2R2分54秒、KO)海斗(ポゴナ・クラブジム)●

◆第3試合 Krushスーパー・ウェルター級/3分3R・延長1R
EITO(HALEO TOP TEAM)(試合中止=ブハリの計量オーバー)ブハリ亜輝留(WSRフェアテックス幕張)

◆第4試合 -78kg契約/3分3R・延長1R
●OD・KEN(ReBORN経堂)(延長判定0-3=9-10、9-10、9-10 ※本戦判定1-1=30-29、29-30、30-30)雄人(優弥道場)○

◆第5試合 -72kg契約/3分3R・延長1R
●藤村大輔(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)(判定0-2=29-30、30-30、29-30)MIKE JOE(BATTLE FIELD/TEAM J.S.A)○

◆第6試合 -63.5kg契約/3分3R・延長1R
○東本央貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)(1R3分2秒、KO)金子大輝(K-1ジム大宮チームレオン)●

◆セミファイナル(第7試合) Krushスーパー・バンタム級/3分3R・延長1R
○佐々木洵樹(POWER OF DREAM)(判定2-0=30-28、29-29、30-29)龍斗(K-1 GYM横浜infinity)●

◆メインイベント(第8試合) 第7代Krushウェルター級王座決定トーナメント・決勝戦/3分3R・延長1R
○山際和希(谷山ジム)(1R3分、TKO)近藤魁成(大成会館/キックボクシングジム3K)●
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