安楽死を題材にした「ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―」に見る“モラルの在り方”【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 現在、三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースvol.10『ウィルス・ブルース』が絶賛上演中です。

 今回もいろいろな感想をお寄せいただいております。ありがとうございます。面白いことをやっている自信がありますので、ご興味のある方はお早めに。

 完売している回もありますが29日までやってます。

 今回は鑑賞記です。

 人生相談も引き続き募集中。

 では始めましょう。
黒田勇樹
 綾野剛さんと北川景子さんW主演の映画「ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―」を観てきました。

 凄く雑な言い方をすると、僕の中では「アンフェア」とか「踊る大捜査線」「相棒」の劇場版と同じ「オシャレ2時間サスペンス風映画」

 オープニングから、オシャレ映像バリバリで、本編の演出も悪役が活躍するシーンで童謡流したりオーケストラ流したり、バリバリのエンタメ演出。


 俳優さんたちの演技も素晴らしく終始楽しめる作品だったのですが、ちょっとだけ気になったのが「実在した殺人鬼を元に作られた」という宣伝文句。

 こういうこと書くと「勉強不足で何を言っている」とか言われるんですが、僕、ネタバレ踏むのが嫌なので、鑑賞前に作品の情報調べない様にしてるんですよね。

 だから、この「実在する殺人鬼」、実際は「切り裂きジャック」とか「阿部定」みたいな“伝説”に近い存在なんですが、そこまでは宣伝から伝わっておらず、終始「実際にあった事件なら、被害者がいるワケだからこんなにエンタメにしちゃっていいんだろうか?」という気持ちが頭の片隅から離れませんでした。

 特に「安楽死」というセンシティブな内容な上に、臓器移植を待つ登場人物に「アナタは、自分が生きる為に、他人の死を望んでいる」みたいなこと言っちゃう。


 こういうことを言い始めたら、交通事故被害者の遺族が「ワイルドスピード」とか「カーズ」を楽しめるのか?みたいな話になっちゃうのでキリがないし、実在の事件をモデルにした作品は無数にあるので表現が難しいのですが


「実在する」としてしまった宣伝文句、そして「安楽死の是非を問いかける」みたいなシーンをゴリゴリのエンタメ作品に入れ込んでしまったところ。


 問題定義をするなら是枝監督か周防監督みたいに撮るか、エンタメにしたいならその辺のノイズを排除した完全なエンタメ作品にするかをしてくれると、更に観やすかったかな?と思いました。


 ただ、上記しましたが俳優さんたちの演技は、最高に素晴らしくて見ごたえバッチリなので、是非スクリーンで観て欲しい傑作だったことは間違いありません。
<人生相談の宛先はこちら
黒田勇樹に相談したい方はメールにて相談内容をお送りください。メールには「ニックネーム、性別、年齢、ご相談内容」をご記載ください。メールアドレスは「sodan@tokyoheadline.com」になります。

黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23

<最近の黒田くん>


「更新頻度アップキャンペーンちゅう!」
http://ameblo.jp/kurodax-blog

「ファンクラブ始めました!
https://camp-fire.jp/projects/view/10006


最新福田映画「新解釈・三國志」に見る“ヒット作連発”の秘密【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
最高傑作の続編ゾンビ映画「新感染半島 ファイナル・ステージ」は1作目を超えられたのか!?【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
まさに“動く絵本”!アイルランドの伝説をもとにしたアニメ映画「ウルフウォーカー」【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
アニメ映画「えんとつ町のプペル」窪田正孝の“ココがカッコいい!”【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
異文化と“男の顔”が堪能できるイスラエル映画「声優夫婦の甘くない生活」【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
大作邦画「サイレント・トーキョー」に見る日本アクション映画の抱える“問題”【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】