引退する中村憲剛の写真を振り返る 【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
撮影/文章:長田洋平(2015年3月14日 J1リーグ 1stステージ 川崎フロンターレ対ヴィッセル神戸)
中村憲剛選手が今シーズンをもって引退する。それに際して、自分が撮影した過去の写真を振り返った 。

中村憲剛選手はカメラマンからすれば撮りやすい部類に入るプレイヤーだと思う。
川崎フロンターレのボールポゼッションの高さもあってボールに触る回数も多い。
ペナルティエリア外でパスを受ける際もマークを外しているため、遮る物がない状態で撮れる。

そしてサポーターに向けてのパフォーマンス。
ゴールパフォーマンスやサポーターを煽るアクションはスタジアムに度々火を点けた。
外向きにはクールな雰囲気を持つサッカー選手が多い中で、中村憲剛選手のキャラクターはある意味異質であり、助かる存在でもあった。


今回選んだ写真は、毎試合見せるだろう「らしい」瞬間だ。

ワンステップの助走、地面とボールの間に足をスッと入れる、そして足を高く振り上げるフォロースルー。

放たれたボールはふんわりとした軌道を描いて軽そうに伸びていき、遠くの受け手にピタリと収まる。
その光景はため息が出そうになる美しさがあって、プロサッカーにおいても違和感を感じさせるクオリティだったと思う。

また写真を振り返ったときに、再確認したのは中村憲剛選手のことは年に一度か二度しか撮影していなかったということだ。
これは僕にとっても意外で、もっと撮っているかと思った。

それほど存在感があったのだろう。
ただし今年はカメラマンを続けてきた中で唯一、一度も撮れなかった年だった。

川崎フロンターレの試合を撮影をする機会はあったが、中村憲剛選手はベンチに入っていなかった。
しかし、憲剛不在でもフロンターレは鬼のように強かった。

息つく暇のないスペクタクルなサッカーは撮影していてとても面白かったが、同時に少しの寂しさも感じた。

もし監督として現場に戻り撮影出来る日が来れば、その時は大きなアクションでチームを鼓舞する姿を写真に収めたいと思う。
でもその前に、元日の天皇杯決勝での最後の姿に要注目だ。


■カメラマンプロフィル
撮影:長田洋平
1986年、東京出身。かに座。
早稲田大学教育学部卒業後、アフロ入社。
2012年ロンドンパラリンピック以降、国内外のスポーツ報道の現場を駆け回っている。
最近では平昌オリンピック、ロシアW杯を取材。
今年の目標は英語習得とボルダリング5級。
★インスタグラム★
https://www.instagram.com/yohei_osada.aflosport/?hl=ja
アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

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