年末年始も演劇三昧 B機関『レミングー 世界の涯まで連れてってー』

B機関『レミングー 世界の涯まで連れてってー』

 B機関は2016年に舞踏家・点滅により結成された演劇身体表現ユニット。舞踏を含む身体表現的技法を用いた演出で、新たな演劇の在り方を目指している。

 点滅は1993年に土方巽記念アスベスト館にて舞踏を始め、翌94年にパルコ劇場で上演された寺山作品「毛皮のマリー」で舞台デビューを果たしている。その後も寺山作品との縁は深く、活動名の「点滅」というのも寺山の言葉である「点滅して明なり」から取っているという。

 このB機関が旗揚げ公演以来、寺山修司作品を連続して上演しているというのも、なるほど納得である。

 これまで年1回、本公演を行ってきたのだが昨年は4月に予定していた『毛皮のマリー』がコロナの影響で今年4月に延期。その今年4月の公演も延期されてしまい、今回の『レミングー 世界の涯まで連れてってー』は約2年ぶりの本公演となる。

 寺山の死後もその作品は多くの演劇人によって作品化されてきた。それぞれの時代背景や感性のもとさまざまな解釈がなされてきた。今回点滅は物語の主題となる「壁」とは国境であり 自己と他者とを区別する境界線の比喩と解釈したという。その解釈のもと、舞踏を用いた演出でB機関ならではの「レミング」が表現される。

B機関『レミングー 世界の涯まで連れてってー』
【日時】12月17日(金)〜23日(木)(開演は金月19時、土日火水14時/19時、木13時/17時30分。開場は開演30分前、当日券は開演45分前。※当日の空席情報はSNS等を参照)
【会場】ザムザ阿佐谷(阿佐ヶ谷)
【料金】全席自由 4800円(当日清算予約)、4300円(学生割引)、5300円(当日)※学割は受付にて学生証提示
【問い合わせ】B機関(TEL:070-3606-3454 〔HP〕http://www.temmetsu.link/b-kikan/
【作】寺山修司
【演出】点滅
【出演】大田怜治、蝶羽、早川みゆき、中村天誅、寺門祐介、油絵博士、高田那由太、小林敏和、石津ゆり、柏尾志保、山川恭平、高橋未希、尾上貴宏、田中彩優希、強口まゆか、謝花翔陽、七虹、坂井可南子、由佳、点滅