大会19日前にフジテレビが「那須川天心vs武尊」戦を放送しないと発表。天心「お金の為じゃねえ」、武尊「まだ諦めません」

4月7日に行われた会見で2人は久しぶりに顔を合わせた

 那須川天心と武尊の世紀の一戦が行われる「THE MATCH 2022」を生放送する予定だったフジテレビが5月31日、同社の公式サイトで同大会を放送しないことを発表した。

 サイトでは「『THE MATCH 2022』についてのお知らせ」というタイトルに「6月19日(日)の『THE MATCH 2022』は、主催者側との契約に至らず、フジテレビで放送しないことが決まりましたので、ここにお知らせいたします。」という最低限の情報しか発信されなかった。

 今大会は地上波はフジテレビが2時間の予定で「那須川天心vs武尊」戦を中心に生放送し、配信ではABEMAがPPVで全試合を完全生中継することとなっていた。

 ABEMAのPPVについては5月19日に概要を発表。全試合の視聴と300万シートアングル視聴可能な一般チケットと応援チケットの2種類が発売され、応援チケットにはスペシャル特典として「”ラストセッション”ファンと選手がつながる生中継」「直前スパーリング独占公開」「計量密着生中継」「6/19 試合当日控室カメラ」「日本史上初セコンドカメラ」「試合直後の交流会独占生中継」という6つの特典がつくことになっている。

 このPPVは同日に発売を開始したのに対し、フジテレビの放送については報道陣に配布される資料でも「詳細が決まり次第、ご案内いたします。」という文言が長く続いていた。

 今回の「THE MATCH 2022」については実行委員の一人であるRIZINの榊原信行CEOについて「週刊ポスト」が5月9日発売号でに「天心vs武尊の仕掛け人RIZIN代表・榊原信行氏『反社交際音声』流出トラブル」と題した記事を掲載。榊原氏は翌週号で同紙のインタビューに応じ、事の経緯を説明。19日に行われた会見でも報道についてコメントした。

 なおフジテレビをめぐる動きとしては、18日に行われた株式会社フジ・メディア・ホールディングスの取締役会で、港浩一共同テレビジョン社長がフジテレビの社長に就任する新役員体制を内定。新社長は6月28日開催予定の第81回定時株主総会とその後の取締役会で正式決定する。

 港氏は辣腕プロデューサーとして「オールナイトフジ」「とんねるずのみなさんのおかげでした」といった往年のフジテレビの人気バラエティー番組を手がけたことでも知られる。

 また、この日の発表を受け、那須川はツイッターに「みんなごめん」「お金の為じゃねえんだよ 未来の為にやってんだよ 子供達はどうすんだよ」と投稿。武尊も「この試合の意味を分かって欲しい。まだ諦めません。」と投稿した。