林遣都「絵文字が無くても伝わる関係っていいなと思うんです」映画『隣人X』で描かれる「本質を見ることの大切さ」

心引かれた相手は“人間”なのか“惑星難民X”なのか。パリュスあや子による第14回小説現代長編新人賞を受賞作「隣人X」を主演に上野樹里、共演に林遣都を主演に迎えて映画化した注目作『隣人X -疑惑の彼女-』が12月1日より公開。週刊誌記者役・林遣都が本作に込められた問いかけに思うこととは。

撮影・蔦野裕 ヘアメイク・竹井 温 (&’s management) スタイリスト・菊池陽之介

 ある日、日本は故郷を追われた惑星難民Xの受け入れを発表。世間は人間の姿そっくりにコピーされて日常に紛れ込んだXに言いようのない不安や恐怖を抱き始める。週刊誌記者の笹はスクープのためX疑惑のある女性・良子(上野樹里)に接近するが…。

「週刊誌記者についての興味は前々からあったんです」という林。普段はカメラを向けられる側だが「その立場にいる人たちのことも知ってみたいな、と。笹の目線に立ってみて改めて、どんな職業、立場の人たちもそうですけど、誰しもその仕事をする理由や事情があるんだなと思いました。ただやっぱり、それで誰かの生活を壊したり傷つけたりということは無くなってほしいです」。

 特ダネのために接近した良子に引かれていき、罪悪感に葛藤する笹。一方で良子は笹の中に優しさを見出し、彼を受け入れていく。

「良子さんは、笹にも世の中においても必要な人間だと思います。きちんと人の本質を見ることができる。自分自身も痛みを知っていて、だからこそ人の痛みに気づくことができる人。良子さんがそんな人だったからこそ笹も、あのような決断をしたんだと思います。簡単に人を判断しないとか、人の本質的な良いところを探そうとする事はとても素敵なことですよね」

 近年、人と少し違っていたり世の中からはみ出しているような難しい役どころを重ね、役者としても深みを増している印象だが「役を演じているときは楽しんでいます。むしろこういった取材のほうが上手く話せなくて心が削られます」と苦笑い。

 

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