カルロス菊田プロデューサーが考えるK-1世界戦略のカギは「武士道」「ストーリー」「共感性」、そして「K-1のグローバルスポーツ化」【K-1】

K-1のカルロス菊田プロデューサー

 K-1では3月20日に2024年第1弾大会となる「K-1 WORLD MAX」(東京・国立代々木競技場第一体育館)を開催する。今大会ではスーパー・ウェルター級の世界トーナメント「K-1 WORLD MAX 2024」の開幕戦、RISEとの対抗戦といった注目のカードが並ぶ。大会開催を前にカルロス菊田プロデューサーがK-1の世界戦略について語った。

 カルロス氏は「K-1 AWARDS 2023」(2月7日)で「ベストおさわがせ賞」を受賞。その副賞として「JAPAN MOVE UP」(TOKYO FM)の出演権が贈られたのだが、その収録とその後の取材で「日本はいろいろなアセットを持っている。その最大のアセットの一つが文化。例えば外国の方が日本に来て、浅草や京都に行くのは日本の文化に触れていく部分。日本のアニメーションやゲームも文化。例えば『ゴースト・イン・ザ・シェル』という映画があったが、これは日本の漫画を原作としたハリウッド映画。最近はゴジラもそう。そういうものを使ったマネタイズも行っている。K-1についていうと、日本には武士道というものがある。新渡戸稲造さんの『The Soul of Japan』という本がアメリカで出版され大ヒットした。K-1が持っている武士道の精神は大きなコンテンツになるのかなと思っている」と今後の世界戦略の方向性を示した。

 その手段については「いくつかある」というカルロス氏がまず注目するのがコンテンツの価値。「2000年代と今の大きな違いはメディアアウトレットが非常に増えたこと。2000年代前半は日本も海外も地上波やケーブルサテライトのチャンネルが基本的なアウトレットだったが、昨今ではOTT(オーバー・ザ・トップ=インターネット回線を通じてコンテンツを配信するストリーミングサービス)、日本でいえばDAZN、ABEMA、U-NEXTなど放送と通信を使ったアウトレットが非常に増えたので、2000年代に比べるとコンテンツの価値が非常に上がっている。昨今、MLBやオリンピックのライセンスの金額を聞くと目からうろこのように感じる。このようにコンテンツの価値が上がっている今、日本から格闘技を世界に広げていければなと思っている」と語った。

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