THE RAMPAGEの長谷川慎、龍、鈴木昂秀、後藤拓磨「年下って呼ばれて活性化した」

長谷川慎

クリエイションに対する感覚をマッチさせる

ーー98年組はTHE RAMPAGEのなかでもクリエイティブな4人だと思います。長谷川さんと後藤さんはTHE RAMPAGEのアパレルブランド『*p(R)ojectRⓇ(プロジェクトアール)』で活躍されていて、龍さんはTHE RAMPAGEで、鈴木さんも派生ユニットのMA55IVE THE RAMPAGEで楽曲を発表しています。そして、後藤さんはこのフォトブックで写真も撮っている。

後藤拓磨:『DAYS』では撮影しているんですけど、『1998』では撮影のアイデアを提案させてもらっています。色を使うこととか、残像的なものとか。衣装はみんなでやりたいことを話して決めました。

龍:4人のグループラインがあるんで、そこにリファレンスをどんどん投げてね。全体的なバランスもあるから、カッコいいものだけじゃなく、年表を入れようとか、音楽のプレイリストを入れようとか、それをガッチャンコして。こういう音楽を聴いていますよって知ってもらったり、こういうものが好きだとかを伝えられたら、自分たちと見てくださる方々のクリエイションに対する感覚がマッチするんじゃないかなって思ったんです。

鈴木昂秀:僕らって、クリエイトクリエイトって言ってるわりには発信する機会がコンスタントにあるわけではなくて。だから『1998』でフォーカスしてもらったというか、しっかり掘り下げてもらえたことで、分かりやすくしてもらえた気がします。

ーーそうなんです。だからここで4人のクリエイションについて聞こうとすると……かなり本の内容に触れてしまう……。

鈴木昂秀:僕たちの根底にあるものというか、僕たちが音楽をやっている意味、パフォーマンスをしている意味、ダンスを踊っている意味……そうした根っこの部分が書かれている本だと思います。

年下組、98年組を自分らでブランディング

ーー長谷川さんはこの「GL-16」の企画の中で、自分が考えるカッコよさを追及したファッションスタイルブック『melt』を出されました。98年組で作った『1998』にもカッコよさがあると思いますが、そこにはどんな違いがありますか?

長谷川慎:『melt』と『1998』の打ち合わせが同じ日にあるとか、一瞬クロスする時期があって正直大変でした。完全に自分だけの世界の『melt』を4人でやる『1998』に影響させたくなかった。でも『melt』でいいなって思った部分をちょっと入れてみたりもしています。

ーー陣さん(THE RAMPAGEのリーダー)のエッセイ『JOKER』で、メンバーと1対1でお互いのことについて話す企画がありましたよね。陣さんにお話を聞いた時、98年組その時は年下組という言葉でしたが、皆さんが話していることに感動してしまった、と。最年少とずっと言われてきて、それってコンプレックスだったんじゃなかろうかと……これも少し『1998』の内容にも触れちゃいますが……。

鈴木昂秀:年下って言われることで辛いってことはないですけど……その呼ばれ方が自分らを活性化させたんじゃないかってところはあります。

長谷川慎:逆手に取って自分らの強みにした感覚はあるよね。年下っていうのをポジティブな言葉にした……まあネガでもなかったんですけど。最年少って言葉で片付けられるのはちょっと違くない?みたいなのは、正直ありました。歯がゆさというか僕らはもっといけるんだみたいな反骨心みたいのが……でも今となっては、年下組、98年組を、自分らでブランディングしたよね。ドーンと大きく構えたくなるぐらい!

ーーそう思えるようになったきっかけや、できごとがあったりしますか?

龍:それは自分たち ひとり一人に自信がついてきたからだと思います。当時キツかったっていうのはその時の話であって、その中で成長することができて良かったと思っていますし。だって、バイトもしたこともない高校生ですよ。……きっと僕たちも同じ感覚になるんじゃないかな。年下組か、経験が必要だよねって(笑)。

長谷川:確かに!確かに! 

『DAYS』にはメンバーのいい裏の顔が詰まってる

ーーさてもう1冊のフォトブック『DAYS』についても聞かせてください。こちらは後藤さんの撮影で、“CyberHelix”ツアー、2日間の東京ドーム公演、海外での活動など、THE RAMPAGEの怒涛の2024年に密着しました。後藤さんは……どんなカメラマンですか?

長谷川慎:不意打ちショットが得意。本当に素という素を撮ってくれるようなタイプのカメラマン。不意を見つけるのがうまくて、気を抜いているとこから気合入っているところから、いろんな部分を撮ってくれました。『DAYS』は、メンバーのいい裏の顔が詰まった1冊になっていると思います。

後藤拓磨:僕が撮影でなかったら、ちょっと使わないで!みたいな写真もあるよね!

ーー「GL-16」の企画でお話を聞いてきた中で、年上組から『DAYS』が気になっているという声を何度も聞きました。質問ももらっていて、例えば、神谷健太さん。「いつも撮っていたから逆に撮ってない日のことが気になる。撮らない日はなぜ撮らなかったんだろう」と。

後藤拓磨:……撮りたい時に撮るというスタンスなので、撮ってない日は撮りたくなかったんだと思います。無理してカメラを嫌いになるのは嫌ですから……そういう答えでいいのかな。『DAYS』のために撮影データをかき集めたら、撮った月と撮らなかった月、結構波があったんです。ライブは僕の活動の軸となるところですし、仕事でもありますから、撮りたくても撮れないこともありますしね。東京ドームの時は2日間しかないから、絶対撮りたかったので頑張って撮影しました!