睡眠不足が生産性を奪う!働きがいある職場のカギは「良質な眠り」にあり

「個人の努力だけでなく、企業全体で睡眠の質向上に取り組むことが、真の経済成長につながる」と廣瀬氏
それでも改善しない場合は専門医への受診を検討すべきだが、どのタイミングが適切か。
「日中のひどい眠気が数週間続く場合、朝起きた時の吐き気やめまい、夜中に何度も目が覚める中途覚醒がある場合は受診をお勧めします」
グランプロ睡眠美容クリニックでは、睡眠薬を使わないアプローチを採用している。
「すべての対策の根本は“自律神経を整える”ことにあります。当院では薬剤を使わずに自律神経を整えるアプローチを行い、栄養指導なども含めて総合的にサポートしています。睡眠時無呼吸症候群の方への対応や、筋肉を緩める施術、酸化ストレスを軽減する高濃度の水素吸入なども行っています」
同院の患者層の男女比は半々で、20代後半から50代まで幅広く、アスリートから自営業者まで職業もさまざまだ。特に事業で成功している経営者層が睡眠の質を重視する傾向が強いという。
「忙しい方ほど長時間睡眠は取れないため、短時間でも良質な睡眠を求めています。大谷翔平選手も移動中は必ず睡眠を取るそうですが、成功者ほど睡眠の重要性を理解しているのかもしれませんね」
最後に廣瀬氏は、企業と働く人々に向けてこんなメッセージを送った。
「睡眠は単なる休息ではありません。企業の生産性向上、離職防止、そして働きがいのある職場づくりの基盤となるものです。個人の努力だけでなく、企業全体で睡眠の質向上に取り組むことが、真の経済成長につながると考えます」
取材・文:いからしひろき(きいてかく合同会社)