〈赤ペン瀧川×山口ヒロキ対談 前編〉瀧川「AIが実写の作品と融合したときにすごい革命が起こりそうな感じがする」 8・29からアップリンク吉祥寺で「generAIdoscope」公開【AI映画の現在と未来】

世界各国でAI映画祭はすでに50以上
瀧川「それってどれぐらいの数なんですか? 世界各国で同時多発的にAI映画祭ができたんですか?」
山口「今はもう50以上あります」
瀧川「ええ、もうそんなに? それは短編長編限らずですか?」
山口「長編はまだ作れなかったんです。去年、この6分の作品を作った頃っていうのは生成できるのが動画生成だと2秒くらい。2秒間でしかもスローモーションみたいな映像しか作れなくて、それだけを使って何とか短編映画を作ろうとしているぐらいだったので」
瀧川「単純な疑問なんですけど、使われているAIツールっていうのは世界中で同じものなんですか?」
山口「有名なものは何個かあるんですけど、それ以外にもいろいろな国で作っているので、すごくたくさんあります」
瀧川「出来上がった作品が似ていたりとか、キャラクターがちょっと似ていたりといった、かぶりは起こらないんですか?」
山口「僕が行った映画祭ではそんなに起こっていませんでしたね」
瀧川「他の作品ってご覧になりました? どうでした?」
山口「キャラクターが似ているというのはあまりないですね 。物語はAIには作らせていない人が多かったですね。それぞれ監督が脚本家と作っているという感じ」
瀧川「AIを使って映画を作る時のざっくりとした手順というか、どこから始めてどこをAIが担当するんですか? 作業工程というか。僕のイメージとしては“スポコンの泣ける映画を作って”“はいできました”みたいなドラえもんとほぼ同じイメージなんです」
山口「この『IMPROVEMENT CYCLE』という6分の作品は8日間くらいで作りました。今までだと3DCGでやらなきゃいけなかったことが短期間で少人数でできるようになりました。ステップ1でまず画像を生成するんですが、画像を作る前に脚本を作り、その脚本に従ってカット割りをして、いつもの実写映画と同じように1カットずつ画像をまず作っていくんです」
瀧川「なるほど。本番で使える絵コンテをまず画像で作る。その画像生成をAIに任せているんですね」