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“ミスターSB”宍戸大樹が壮絶な引退試合

2016.04.08Vol.664格闘技
 シュートボクシング(SB)の「SHOOTBOXING 2016 act.2」(4月3日、東京・後楽園ホール)で“ミスターシュートボクシング”宍戸大樹の引退試合が行われた。  相手は昨年9月に自らの持つ「SB東洋太平洋ウェルター級」のベルトをかけて戦ったジャオウェハー・シーリーラックジム。延長戦の末、判定で勝利を収めたものの「不完全燃焼だった」という宍戸の意を受け、最後に再度相まみえることとなった。完全決着をつけるべく、宍戸の希望によりこの試合はヒジありの旧SBルールが採用された。  セミファイナルが終わり、メーンを迎えるにあたり宍戸に送られる激励賞の名前が延々と読み上げられる。あまりの多さに改めて宍戸のここまでの功績がうかがえる。入場曲が流れると会場中から宍戸コールが湧き上がる。南側客席の最後部から客席を縫っての入場。リング下で一礼しリングに上がるといつものように右手を上げて周回する。  そして20時18分、運命のゴングが鳴る。昨年の対戦後に主戦場のMAXムエタイでスーパーライト級のタイトルを獲得したジャオウェハーは明らかにパワーアップしていた。1R、サークリングしながらチャンスをうかがう宍戸にジャオウェハーのヒジが飛ぶ。その威力に一瞬、宍戸の顔がゆがむ。ヒジありの緊張感がリング上に漂った。2Rになって一気に試合が動き出す。宍戸が放った縦ヒジでジャオウェハーが右目上から出血。一気に会場が沸く。しかしドクターチェックからの再開後、ジャオウェハーが強烈なヒジ打ちを放つと、今度は宍戸が右目上の額のあたりと左の頭部をカット。おびただしい出血量に会場中が固唾をのんだが、試合は再開。しかし宍戸の劣勢は否めない。試合後「5Rはもたないと思った」と語った宍戸が3Rに勝負に出る。ジャオウェハーをギロチンチョークの体勢にとらえると一気に絞め上げる。千載一遇のチャンスだったがジャオウェハーがもがいて体勢が崩れると宍戸にはもう攻め手はなかった。それでもヒジで立ち向かった宍戸だったが、ジャオウェハーが左右のヒジで迎撃。とどめの右ヒジを振り抜くと宍戸は崩れるようにダウン。レフェリーが試合を止めた。20時30分、3R1分14秒、レフェリーストップによるTKO負けだった。  試合後のセレモニーではそれまでこみあげるものを必死で食い止めていた宍戸だったが、自ら指導するシーザージムのキッズ会員たちがリングに上がると号泣。そして自らの娘たちがリングを降りるときはロープ際まで行って最後まで見届けるなど優しい父親の一面も見せた。  シーザー武志会長がリングに上がると、しばし師弟2人だけの時間。そしてシーザー会長は「負けたかもしれませんが、最後まで戦い抜いた勇気。私は19年間彼を見てきて、教えてよかったなと思います」と宍戸をねぎらった。  最後に宍戸は「SBを続けてきて本当によかったと思います。SBで人生の半分を過ごしてきました。これから恩返しをして、あとに続く後輩たちに自分の経験を伝えていきたいと思います。SBを見に来てよかったと思ってもらえる大会、選手を作っていきたいと思います。自分に20年近く付き合っていただきましてありがとうございました」と挨拶し、10カウントゴングを聞く。  そしていつもの試合後のように本部席のシーザー会長の前にひざまずき頭を下げ、リングを降りた。  この日の試合をもって宍戸の生涯戦績は82戦58勝(24KO)24敗となった。

あの歌、この曲 目からウロコの面白さ!!

2016.04.08Vol.664LIVE
 三谷幸喜作品やテレビ、CM音楽で活躍する荻野清子、高桑英世、庄司知史、山根公男の4人による「管鍵゛樂団!?」が4月16日にスペシャル・ライブを開催。  同グループはオリジナル曲及び、クラシック、ポップス、童謡、歌謡曲等を個性的なアレンジで楽しんでもらおうと2005年に結成。4人全員がさまざまな楽器を持ち替える特徴を生かし、管楽器と鍵盤楽器だけでオーケストラのような多彩なサウンドを出したいとの思いから「管鍵゛樂団!?」と命名。コンサートで40以上の楽器を使用するその独自のスタイルは、さながら音楽の玉手箱。今回もClose to you、茶色の小瓶、我は海の子、夜来香、ファランドールなどざまなジャンルの演奏を披露。幅広い年代で楽しめる。  また、プロデュースの朝岡聡は、案内役に加え今回は「管鍵゛樂団!?」の演奏で「語りオペラ」という新ジャンルに挑戦。何が飛び出すか、わからない音楽の玉手箱の中をのぞきに行ってみない? 【日時】4月16日(土)17時30分開場/18時開演【会場】Hakuju Hall(渋谷区富ヶ谷1-37-5)【チケット】Hakuju Hallチケットセンター TEL:03-5478-8700【URL】 www.hakujuhall.jp

福山の月9『ラヴソング』が11日スタート

2016.04.08Vol.664エンタメ
福山雅治が主演するドラマ『ラヴソング』(フジテレビ系、月曜午後9時)が11日スタートする。昨年9月に吹石一恵と結婚後初めてのドラマ出演。  ドラマは、元プロミュージシャンで企業カウンセラーとして働く男(福山)が、うまく人と話すことができない女性(藤原)と出会い、音楽を通して心を通わせていくというストーリーだ。  主題歌でドラマのヒロインとなる藤原さくらが歌う『soup』も、福山自ら作詞作曲していることが明らかになっている。4日都内で行われた会見に出席した福山は、この曲について、相手が好きでも違うと感じることがあるとしたうえで「それでも、ずっと一緒にいたら“2人でしかなれない2人”になるんじゃないかというのを、1つの料理(スープ)になぞらえました」と説明している。  福山は劇中歌3曲も手掛けている。  共演に、菅田将暉、夏帆、山口紗弥加、木下ほうか、渋川清彦ほか。初回は、30分拡大で放送。

卜部兄弟中心の-60kgの勢力図に異変?【4・24「K-1-60kg日本代表決定トーナメント」】

2016.04.08Vol.664格闘技
 2016年から2017年初頭にかけてのK-1は-65kg、-60kg、-55kgの3階級で「日本代表決定トーナメント」を行い、その勝者を含む世界の強豪による「世界最強決定トーナメント」を開催――というひとつの流れができている。

スー・チー氏「国家顧問」就任

2016.04.08Vol.664NEWS HEADLINE
 ミャンマーで約半世紀ぶりに民主的な選挙を経て誕生した、与党の国民民主連盟(NLD)が主導する新政権が1日、始動した。軍政時代に制定された憲法規定で、子供が外国籍のため大統領になれないアウン・サン・スー・チー氏に代わり、側近のティン・チョー氏が大統領に就任した。  またミャンマー下院は5日、国政全般の助言を行う「国家顧問」の役職を新設し、スー・チー氏を任命。スー・チー氏は実質的な指導者として国政全般を統率する法的根拠を得た。  5日にはミャンマーを訪問した中国の王毅外相がスー・チー氏と会談。王毅氏は新政権の発足を祝福した。

鴻海がシャープを買収

脱こじらせへの道 第20回特別編 根っからセックスが嫌い

松本、本番は気をつけて!!

2016.04.08Vol.664NEWS HEADLINE
 リオデジャネイロ五輪代表最終選考会を兼ねて行われた「全日本選抜体重別柔道」が3日終了。最重量級を除く男女6階級でリオデジャネイロ五輪代表が発表された。代表は国際大会での成績などのデータをもとに「金メダルが取れる可能性の高い選手」を選考。ちなみに発表された12人のうち、今大会で優勝したのは5人。  男子66キロ級の海老沼匡は準決勝で初優勝した阿部一二三に一本負けし、本番に不安を残した。また女子57キロ級の松本薫は観客席からの「待て」の声を審判の声と勘違いして準決勝で敗退。こちらも別の意味で不安を残した。

KEYWORDでみるニュース

12万6720人

 新年恒例の一般参賀が1月2日、皇居で行われ、天皇、皇后両陛下や皇太子ご夫妻をはじめとする成年皇族方が宮殿「長和殿」のベランダに計5回立ち、手を振って応えられた。宮内庁によると、平成で最多だった6年(計8回で11万1700人)を上回る12万6720人の参賀者が訪れた。天皇陛下の譲位日が31年4月30日と決まってから初めての新年一般参賀で、国民の関心の高まりが要因とみられる。

39.4%

 平成29年の大みそかに放送された「第68回NHK紅白歌合戦」の第2部(午後9時から11時間45分)の関東地区平均視聴率が39.4%にとどまった。前年と比べて0.8ポイント減。二部制になった平成元年以降では3番目に低い数字。テレビ東京の「第50回!大晦日恒例 年忘れにっぽんの歌」が8.4%と大健闘。民放では日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 大晦日年越しスペシャル!」が17.3%でトップ。

2万2764円

 平成29年最後の取引となる大納会を迎えた12月29日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は2万2764円94銭と、年末の終値としては3年末(2万2983円77銭)以来26年ぶりの高値水準となった。前年末の終値(1万9114円37戦)を3650円57戦(19.1%)上回っており、年間ベースでは6年連続の上昇。昭和53年~平成元年に12年連続で上昇して以来の長さで、バブル経済が崩壊して以降では最長となった。

口座維持手数料

 銀行口座の維持にかかる費用。海外の商業銀行はほぼ全て導入しており、「無料」は日本のみ。三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクが、日銀のマイナス金利政策で利益を出しにくくなったことから、この口座維持手数料を預金者から徴収できるか検討を始めた。平成30年度中にも結論を出すもよう。三井住友銀行子会社のSMBC信託銀行は、米国系シティバンク銀行が日本で手掛けていた個人向け事業を買収したのに伴い、27年から残高が一定額を下回ると、月2000円の口座維持手数料を徴収している。

世田谷一家殺害事件

 東京都世田谷区の住宅で平成12年12月、会社員、宮沢みきおさん=当時(44)=ら一家4人が殺害された事件の発生から昨年の12月30日で丸17年となった。事件は12年12月30日深夜に発生。宮沢さんと妻の泰子さん=当時(41)、長女のにいなちゃん=同(8)、長男の礼君=同(6)=の4人が自宅で殺害された。現場からは多くの遺留品が見つかり、犯人の指紋やDNA型も判明している。殺人事件の時効が廃止されたことから事件の捜査は継続中。情報提供は成城署捜査本部(TEL:03-3482-0110)まで。

「バスタ新宿」開業

2016.04.08Vol.664NEWS HEADLINE
 東京・新宿に全国最大のバスターミナル「バスタ新宿」が4日午前0時にオープンした。ピーク時には高速路線バスの発着は1日最大1600便を超え、約4万人が利用する。JR新宿駅新南口とJR東日本の新設複合ビルに直結し、利便性が向上するだけでなく、周辺道路の渋滞緩和も期待される。  バスターミナルに加え、1階はJRのホーム、2階は改札、歩行者広場。3階は5台分のタクシー乗降場と30台分の待機場が設置され、目の前を走る甲州街道の渋滞の原因の一つとなっているタクシーの列もなくなる見込みだ。

「日本をどう元気にしていくか」 豪華ゲストが番組放送150回を祝福!

2016.04.07Vol.664ラジオ【JAPAN MOVE UP】
TOKYO HEADLINEがお届けするラジオで日本を元気にする番組 『JAPAN MOVE UP supported by TOKYO HEADLINE』放送150回記念イベントを開催。これまでに出演した豪華ゲストも駆けつけてくれました!

今年1回目の畑仕事 じゃがいもを植えて畑を耕す【Farming】

2016.04.07Vol.664今日の東京イベント
 都市生活者が農業を楽しみながら実践するファーミングプロジェクトが3月27日に、生命の森リゾートにて開催された。  この日は今年第1回目。6年目となるファーミングプロジェクトだが、これまでは天候や仕事の都合で畑の手入れがおろそかになってしまう畑もあったのだが、その長年の問題点を解消すべく、畑のレイアウトを変更。より一層管理のしやすい体制となった。  今年最初の仕事は5種類のじゃがいもを植えること。中央にある「イベント畑」に全員集合。約30センチ間隔で埋めて、さらっと土をかける。ただこれだけのことなのだが、初めて畑仕事をする子供たちの中には勝手が分からずキョトンとする子も。  大人が率先してやって見せて、子供たちもやっとやり方が分かった様子。続いていもといもの間に肥料をまいていくのだが、ついついいもにそのまま肥料をかけてしまう人もいたりして、注意される場面もあった。

料理できるのは枝豆だけ!の沢村一樹がハンバーグ!

2016.04.05Vol.663エンタメ
 沢村一樹が冷凍食品宅配サービス『シュガーレディ』のCMキャラクターを務めることになり、5日、都内で行われた新CM発表会に出席した。  発表会では「まったくやらない」という料理の腕前を披露。「本当にやらないので、料理番組に出演したとき、(お題の料理が)枝豆だった」と苦笑いし、おぼつかない手つきながらも『シュガーレディ―』の『ボイルハンバーグ』や『さばのみそ煮』の袋を開けて温め、サーブ。「ご主人がおくさんを驚かせるために使ってもいいんじゃないかな。本当においしいし、さらに安心というのがシュガーレディ」と、コメントした。  CMでは、子育てなどに忙しい妻を労う夫という役どころで出演。「(実際には)そんなにいいお父さんではないですね。子供が3人いるんですが、大変な重いをしているのはカミさん」。CMのにぎやかな家庭の風景は「実際あんな感じですから、素でできました」と撮影を振り返った。  CMは10日からオンエア。
今週のひとこと One-Word-Header 一覧へ
日本相撲協会評議員会の池坊保子議長が理事を解任した貴乃花について「上司であり先輩でもある八角理事長が何度も携帯に電話してもまったく応答なく折り返しの電話をしなかった。著しく礼を欠いていたのではないか」(1月4日、臨時評議員会後の記者会見で)
→横綱の格は貴乃花のほうが北勝海より断然上だったけどな。

料理できるのは枝豆だけ!の沢村一樹がハンバーグ!

2016.04.05Vol.663エンタメ
 沢村一樹が冷凍食品宅配サービス『シュガーレディ』のCMキャラクターを務めることになり、5日、都内で行われた新CM発表会に出席した。  発表会では「まったくやらない」という料理の腕前を披露。「本当にやらないので、料理番組に出演したとき、(お題の料理が)枝豆だった」と苦笑いし、おぼつかない手つきながらも『シュガーレディ―』の『ボイルハンバーグ』や『さばのみそ煮』の袋を開けて温め、サーブ。「ご主人がおくさんを驚かせるために使ってもいいんじゃないかな。本当においしいし、さらに安心というのがシュガーレディ」と、コメントした。  CMでは、子育てなどに忙しい妻を労う夫という役どころで出演。「(実際には)そんなにいいお父さんではないですね。子供が3人いるんですが、大変な重いをしているのはカミさん」。CMのにぎやかな家庭の風景は「実際あんな感じですから、素でできました」と撮影を振り返った。  CMは10日からオンエア。

ピースらがTシャツ選ぶ新サービス!「順位は出るの」と心配顔

2016.04.05Vol.663エンタメ
   ユニクロのTシャツブランド『UT』の新サービス『UT Picks(ユーティー ピックス)』が5日スタート、同日都内で記者発表が行われ、ピース、シシド・カフカ、道端カレンらサービスへの参加者が出席した。  新サービスは、ピースの又吉や綾部を筆頭に30人がピッカーとなり1200種類以上のUTのなかからそれぞれが5枚を選びリコメンド。好きなピッカーを選び月額990円を支払うと選ばれたTシャツが一枚ずつ送られてくるというサービス。個々のデザインよりも、選んでくれた「人」で購入するというものだ。  綾部は一通りの挨拶を終えると、「これって(ピッカーの)順位は出るんですか……できれば出ないとうれしいんですけど」と及び腰。又吉も「すごいものが送られてくるって期待しないで! 楽しくなるようなのを選んでますので」  現在発表されているピッカーのなかから誰に選んでもらいたいかという質問に、綾部はファッションブロガーのダニエル・バーンスタイン氏を挙げた。「女性に選んでもらうのがいいかなって。女性に選んでもらうって、お母さんとそのあとはねえ、それぐらいですよ。(ダニエルさんと)1回恵比寿の鍋とかを食べに行きたい」。又吉は一方、「綾部」との答え。「自分の知らない世界をしりたい」と説明した。  同サービスは、毎月一定の金額を支払うことから、Tシャツのサブスクリプションサービスもしくは信頼もしくは気になる誰かが手に入れた方がいいとレコメンドしてくれることかキュレーションサービスとして紹介された。

4・10「Krush.65」山本優弥の「引退記念Tシャツ」発売&サイン会

2016.04.05Vol.663格闘技
「Krush.65」(4月10日、東京・後楽園ホール)で「引退記念セレモニー」を行う山本優弥の「引退記念Tシャツ」当日発売される。  サイズはS・M・L・XL。カラーはブラック・ナチュラル・ターコイズ・ピンク。価格は3000円(税込)。各色とも限定枚数のみの販売となる。  それに伴い、正面ロビーの特設販売ブースで「引退記念Tシャツ」購入者限定で「開場~本戦開始まで」「引退記念セレモニー終了後の休憩時間」「全試合終了後」の3回にわたりサイン会を開催する。  またブースでは山本優弥、寺戸伸近、寺崎直樹のBooch Beat 3選手の入場テーマ曲が収録されたCD「力、鼓舞」も販売する。 ※山本優弥インタビューはこちら。 〈前編〉 http://www.tokyoheadline.com/?p=166469 〈後編〉 http://www.tokyoheadline.com/?p=166472

4・10「Krush.65」山本優弥 引退特別インタビュー後編「人に試合を見てもらうことがファイターの存在価値。引退セレモニーでは素直な気持ちを伝えたいと思います」

4・10「Krush.65」山本優弥 引退特別インタビュー前編「どの試合もすべて全力で、これで終わっていいと思ってやってきた。すべての試合が僕の色です」

2016.04.05Vol.663格闘技
 4月10日(日)東京・後楽園ホールで開催される「Krush.65」で引退セレモニーを行う山本優弥の特別インタビュー・前編を公開。 ――2月10日に現役引退を発表して約2カ月。周囲の反応・反響はいかがでしたか? 「周りからは『寂しい』や『もっと見たい』と言ってもらえることが多いのですが、僕としてはあんまり“選手”という意識がなかったので、引退を発表してからもそんなに変わることはなかったですね。僕はキックボクシングが好きでやっているので、選手として試合をしようがしまいが同じなんですよね。この間(3・20「Krush.64」)の寺戸(伸近)君のセコンドについたように、ああいう役目の方が自分には向いているのかなと思います」 ――ずっとキックボクシングをやっていて、選手というものにピリオドを打つだけ、という感覚ですか? 「はい。これからも練習は続けるし、体型が変わるつもりもないです(笑)。もともと僕は指導者になりたくて、その過程に選手があっただけなんで、引退しても僕は変わらないですね」 ――ふとした時に自分のキャリアや過去を振り返ることはありますか? 「僕はあんまり過去を振り返らないんですよね…なんかカッコつけた言い方になっちゃいますけど(笑)。こうやって取材を受けたりすれば、あの時はああだった、こうだったと話せるんですけど。ただ一つ言えるのはいつもその時々で一生懸命やっていたということです。周りからは『あの試合とあの試合じゃ気合の入れ方が違う』と言われることもありますけど、僕はそれを認めたことがないです。どの試合もすべて全力でやったし、これで終わりになってもいいと思ってやってきたんで、僕自身が印象深いと思う試合は…ないですね」 ――ある意味、全試合がベストバウトですか? 「あの人だったらこう言うだろうな。この人はあの試合が好きだろうな。と、思うことはあっても、自分の感情でどうこう選ぶということはないです。すぐ倒した試合も好きだし、すぐ倒された試合も好きだし、会場がすごく盛り上がった試合も好きだし、ダラダラやってブーイングも浴びた試合も好きだし…すべての試合が僕の色になっていると思います」 ――優弥選手は格闘技を始めたころからそういった感覚なのですか? 「昔からそうですね。僕は先生が厳しかったんで、練習がすごくきつかったんです。でも僕は先生になりたかったんで、ちゃんと練習していたんですけど。それで試合が近づくと試合のための調整だったり計量だったりで練習が休みになるじゃないですか。それが本当にうれしくて(笑)」 ――練習よりも試合をやる方が楽なんですね。 「はい。試合は3分3Rくらいやって終わりですからね(笑)。だから僕は練習よりも試合のほうが好きでした」 ――では周りから『この試合が好き』と言われることが多いのは誰と戦った試合ですか? 「やっぱりドラゴとやった試合(2009年7月、K-1MAX)ですね。あの試合は地上波でも放送してもらえたし、色んな人から『あの試合は何回も見たよ』や『元気がない時にはあの試合を見る』と言ってもらえることが多いです。僕自身はただ好きなことを一生懸命やっているだけで、リングで戦おうが草むらで戦おうが、どこでやっても同じなんですけど、人に見てもらうことって、こんなに大事なんだなと思いましたね。自分の試合が見てくれた人の役に立っているというか。ちょうどあのくらいから、それが自分の生きがいになっていきましたよね。K-1MAXに出ていた2009~2010年は自分にとっても転機でしたね」 ※後編へ続く  http://www.tokyoheadline.com/?p=166472

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