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小池百合子氏が正式に都知事選出馬を表明「都議会を冒頭解散」掲げる

2016.07.06 Vol.669

 自民党の小池百合子元防衛相が6日、国会内で会見を開き、舛添要一前東京都知事の辞職に伴う知事選への立候補を正式に表明した。

 小池氏は6月29日の会見で出馬の意思を固めたことを表明。自民党本部や都連に支援を求めるとし、5日に都連会長の石原伸晃経済再生担当相と会談。正式に推薦願を提出したが、石原氏が「参院選後に結論を出したい」としたことから「政策を論じる時間もなくなる。客観的、自らの意志で総合的に判断した」とこの日の発表となった。

 自民党の支援が受けられない可能性もあることから「パラシュートなしの立候補。リスクは山ほどあるが、都民目線でのさまざまな改革のために覚悟を持って臨みたい」と決意を語り、「むしろしがらみのない都民の目線で戦えるということで、ある意味吹っ切れたところもある」と続けた。また兵庫から現在の東京10区へ鞍替えし戦った郵政選挙時に小選挙区一本で臨んだことを挙げ「挑戦するときは退路を断つということが私の生きざま」とも語った。

小池百合子氏が掲げる東京のビジョンとは?『東京都知事選 特別版独占放送!』

2016.07.06 Vol.669

 東京都知事選に正式出馬表明をした小池百合子氏が掲げる東京のビジョンとは?
 待機児童・高齢化・防災・・様々な東京の抱える課題や東京の未来について語る独占放送。

 放送は7日(木)12時〜  https://abemafresh.tv/japanmoveup

本紙コラムニスト・小池百合子氏が都知事選出馬を表明

2016.06.29 Vol.669

 元防衛大臣で自民党衆議院議員の小池百合子氏が29日、国会内で会見を開き、舛添要一前都知事の辞職に伴う東京都知事選への出馬の意思を表明した。都知事選は7月14日に告示され、31日に投開票される。

 小池氏は会見の冒頭で「このたびの東京都知事選に自民党議員として出馬の決意を固めました」と挨拶。そして「都政の信頼回復、停滞の解消、山積する現在の課題の解決、希望あふれる未来の首都・東京の構築のために崖から飛び降りるつもりで、その覚悟で挑戦したい」と決意を語った。

「東京を守る、東京を進める」というビジョンを示し、「2020年の東京オリンピック・パラリンピックの成功はもとより、その後を見据えた新しい東京の創造、経済、金融、環境などに軸足を置いていきたい。東京はアベノミクスの牽引役になるべきだし、ならなければいけない。アベノミクスをさらに東京から発信していく。さまざまな課題を東京から解決していく。そのリード役を務めたい」などと語った。

 自らの選挙区である豊島区を例に挙げながら「育児の環境を整えることも含めての少子化対策、育児支援、介護難民問題、貧困対策、地域包括ケアシステムのブラッシュアップ」などの必要性も挙げた。

 また2020年の東京都知事選が東京オリンピック・パラリンピックの期間にかかることを懸念する声があがっていることについて「今回の都知事選で当選した場合は任期を3年半にする。そのことで混乱を避けるという方法もある。問題は知恵を使って解決すればいい。国民と都民の共感を得てオリンピック・パラリンピックを成功させなければいけない。そのための知恵を出していきたいと思う」と斬新な公約を掲げた。

 小池氏は総務庁の政務次官を振り出しに経済企画庁政務次官、環境大臣、防衛大臣、国家安全保障担当補佐官などを歴任。環境大臣時は「クールビズ」を実現するなど斬新な発想力を見せた。現在は日本ウエイトリフティング協会の会長を務めている。

 本紙では長くコラム「小池百合子のMOTTAINAI」( http://www.tokyoheadline.com/?p=169081 )を執筆。鋭い舌鋒で政治問題や社会問題を解説している。また「JAPAN MOVE UP by AbemaTV FRESH!」(25日放送  https://abemafresh.tv/japanmoveup )でも現在取り組んでいる東京から日本を元気にすることについて語っている。

【小池百合子のMOTTAINAI】都知事選にかかる費用は約50億円。もったいない話です

2016.06.27 Vol.669

 舛添要一東京都知事が一連の騒動で辞任したかと思えば、イタリア・ローマでは初の女性市長が当選しました。そもそもこのローマ市長選は前市長の公費流用疑惑による辞任に伴うもの。前市長は市のクレジットカードで家族の食事代を支払っていたとして批判されました。その額2万ユーロ、約240万円でしょうか。

 舛添知事の場合、1万8000円のたまごサンドの領収書や正月のホテル三日月での宿泊費などが疑惑の焦点となりましたが、身近な話題と金額でテレビのワイドショーは大盛り上がり。ヒール役と化した舛添知事は自らの記者会見での強気発言で墓穴を掘ったかたちです。

 いつも「政治と金」でコケるわけですが、すべての議員が舛添さんのように公私混同が当たり前と思っているわけではありません。ちなみに私は公私の区別がつけにくい飲食費は一切計上しません。お金の問題に足をとられ、本来の政策実現が遠のいては無意味だからです。

 舛添氏も「東京防災ブック」という危機管理本をヒットさせたのに、自らの危機管理は十分ではなかった。才気あふれる人だけに、もったいない最後でした。

 それにしてもこの騒動で生じる都知事選にかかる費用は約50億円。それこそもったいない話です。これで任期途中に都知事が辞すのはこの4年間で3人目です。その都度突如として選挙戦に突入し、いつも最後に現れる「後出しジャンケン」の候補者が勝利を納める。この繰り返しです。政策論争などより、知名度合戦、人気投票です。

 人口1350万人の東京は国でいえば世界70位のジンバブエ並みです。13兆円にのぼる年間予算規模でインドネシアの国家予算に匹敵します。日本の税収の4割は東京が生み出し、日本経済のエンジンといえます。一方で、2025年には東京圏の高齢化は恐ろしいほどのスピードで進むとされ、若者の街のイメージからは想像もつかない介護難民問題が懸念されています。一国が抱える課題が山積しているうえに2020年の東京五輪が控えているわけです。

 東京オリンピック・パラリンピックは歴史的大事業ですが、開催期間はわずか40日程度の話です。まず都政への信頼を取り戻し、毎日の都民の生活をどう守り、どう希望が抱ける首都とするかが問われているのです。

 老若男女が希望を抱ける首都・東京にする。そのためにもしっかり取り組みたいものです。
(自民党衆議院議員)

小池百合子のMOTTAINAI 都知事選にかかる費用は約50億円。もったいない話です

2016.06.27 Vol.669

 舛添要一東京都知事が一連の騒動で辞任したかと思えば、イタリア・ローマでは初の女性市長が当選しました。そもそもこのローマ市長選は前市長の公費流用疑惑による辞任に伴うもの。前市長は市のクレジットカードで家族の食事代を支払っていたとして批判されました。その額2万ユーロ、約240万円でしょうか。

 舛添知事の場合、1万8000円のたまごサンドの領収書や正月のホテル三日月での宿泊費などが疑惑の焦点となりましたが、身近な話題と金額でテレビのワイドショーは大盛り上がり。ヒール役と化した舛添知事は自らの記者会見での強気発言で墓穴を掘ったかたちです。

 いつも「政治と金」でコケるわけですが、すべての議員が舛添さんのように公私混同が当たり前と思っているわけではありません。ちなみに私は公私の区別がつけにくい飲食費は一切計上しません。お金の問題に足をとられ、本来の政策実現が遠のいては無意味だからです。

 舛添氏も「東京防災ブック」という危機管理本をヒットさせたのに、自らの危機管理は十分ではなかった。才気あふれる人だけに、もったいない最後でした。

 それにしてもこの騒動で生じる都知事選にかかる費用は約50億円。それこそもったいない話です。これで任期途中に都知事が辞すのはこの4年間で3人目です。その都度突如として選挙戦に突入し、いつも最後に現れる「後出しジャンケン」の候補者が勝利を納める。この繰り返しです。政策論争などより、知名度合戦、人気投票です。

 人口1350万人の東京は国でいえば世界70位のジンバブエ並みです。13兆円にのぼる年間予算規模でインドネシアの国家予算に匹敵します。日本の税収の4割は東京が生み出し、日本経済のエンジンといえます。一方で、2025年には東京圏の高齢化は恐ろしいほどのスピードで進むとされ、若者の街のイメージからは想像もつかない介護難民問題が懸念されています。一国が抱える課題が山積しているうえに2020年の東京五輪が控えているわけです。

 東京オリンピック・パラリンピックは歴史的大事業ですが、開催期間はわずか40日程度の話です。まず都政への信頼を取り戻し、毎日の都民の生活をどう守り、どう希望が抱ける首都とするかが問われているのです。

 老若男女が希望を抱ける首都・東京にする。そのためにもしっかり取り組みたいものです。
(自民党衆議院議員)

【小池百合子のMOTTAINAI】伊勢志摩よりもヒロシマ訪問に注目!

2016.05.23 Vol.667

 G7伊勢志摩サミットが近づいたせいか、都内の道路が混んでいます。要所、要所に警察車両が陣取り、交通規制が行われているからでしょう。世界中でテロが多発している今日、無事に会議が終わりますように。

 前回、わが国が議長国を務めたのは2008年7月、8年前のこと。いわゆる洞爺湖サミットです。サミットは日本語では先進国首脳会議、英語の表記をそのまま訳すと、経済首脳会議となります。本来は世界経済を巡る会議として1973年の石油ショックで世界経済が混乱したことをきっかけに1975年に始まったことはご存知のとおり。

 前回は洞爺湖サミットの2か月後にリーマン・ブラザースが破綻し、世界金融危機が起こりました。ちなみに2008年は名目GDP世界二位の地位が日本から中国に入れ替わった年です。2015年の統計によると中国のGDPは日本の倍以上に急激に伸びました。

 8年間でサミットのテーマも大転換したわけですが、もはや2〜3年単位で世界の景色は激変しています。難民問題、石油価格の急落、パナマ文書など。このことはいかに我々が歴史の転換点に立っていることを示しています。

 ただ、今回は各国の思惑が大きく異なります。経済ひとつをとってみても、日本とドイツでは財政出動への姿勢が異なります。参院選を前に「アベノミクスは成功!」と強調したい日本は積極的。かたや憲法にあたる基本法で財政赤字は0.35%以内と厳しく律しているドイツは消極的で、一致点を見つけるのは至難の業です。

 話題のパナマ文書にしても、首脳自らや家族、企業の関与が取りざたされており、あまり大事にはしたくない。

 結局、今回の最大の成果はむしろサミット後のオバマ大統領との広島訪問となるでしょう。オバマ大統領としての自らの政権の最終コーナーでレガシー(遺産)が残せ、大いに意味があります。

 原爆を初めて使った国が被爆地を訪れる。まさに歴史的な訪問です。

 その後は? 衆参同日選挙? いえ、都知事選を含めてトリプル選挙?

 さて。
(自民党衆議院議員)

小池百合子のMOTTAINAI 伊勢志摩よりもヒロシマ訪問に注目!

2016.05.23 Vol.667

 G7伊勢志摩サミットが近づいたせいか、都内の道路が混んでいます。要所、要所に警察車両が陣取り、交通規制が行われているからでしょう。世界中でテロが多発している今日、無事に会議が終わりますように。

 前回、わが国が議長国を務めたのは2008年7月、8年前のこと。いわゆる洞爺湖サミットです。サミットは日本語では先進国首脳会議、英語の表記をそのまま訳すと、経済首脳会議となります。本来は世界経済を巡る会議として1973年の石油ショックで世界経済が混乱したことをきっかけに1975年に始まったことはご存知のとおり。

 前回は洞爺湖サミットの2か月後にリーマン・ブラザースが破綻し、世界金融危機が起こりました。ちなみに2008年は名目GDP世界二位の地位が日本から中国に入れ替わった年です。2015年の統計によると中国のGDPは日本の倍以上に急激に伸びました。
 8年間でサミットのテーマも大転換したわけですが、もはや2〜3年単位で世界の景色は激変しています。難民問題、石油価格の急落、パナマ文書など。このことはいかに我々が歴史の転換点に立っていることを示しています。

 ただ、今回は各国の思惑が大きく異なります。経済ひとつをとってみても、日本とドイツでは財政出動への姿勢が異なります。参院選を前に「アベノミクスは成功!」と強調したい日本は積極的。かたや憲法にあたる基本法で財政赤字は0.35%以内と厳しく律しているドイツは消極的で、一致点を見つけるのは至難の業です。

 話題のパナマ文書にしても、首脳自らや家族、企業の関与が取りざたされており、あまり大事にはしたくない。

 結局、今回の最大の成果はむしろサミット後のオバマ大統領との広島訪問となるでしょう。オバマ大統領としての自らの政権の最終コーナーでレガシー(遺産)が残せ、大いに意味があります。

 原爆を初めて使った国が被爆地を訪れる…。まさに歴史的な訪問です。

 その後は? 衆参同日選挙? いえ、都知事選を含めてトリプル選挙?

 さて。
(自民党衆議院議員)

小池百合子のMOTTAINAI 熊本地震。スピード感と安心感が必要です。

2016.04.25 Vol.665

 4月14日夜、熊本県熊本地方を震源とする震度7の地震は、28時間後の16日深夜の地震(震度6)を「本震」として、地域に大きな被害をもたらし、今も収束の兆しが見えません。最初の揺れが「前震」前触れに過ぎなかったとは。

 亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、「余震」が絶えない中、心細い思いで過ごす被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。

 被災の現場において、問題は山ほどあります。まずトイレ。ふだんの快適なトイレ生活を送っていると、なおさらです。和式トイレが多い避難場所ではしゃがむのが大変。長蛇の列の仮設トイレでは落ち着かず、肝心の用が足せない。水が流れず、便が積み重なって不快、などなど。結果として、体調を崩す人が続出します。

 阪神大震災の際は、トイレ掃除のボランティア部隊が全国から駆け付け、素手で便器を清掃していました。トイレ掃除を社員教育の一貫として実施している某企業が組織していたもので、被災者からは感謝と感動の嵐でした。

 こどもの声がうるさいと、近所の賛同が得られず、保育園などが建設を断念するケースが報じられる中、雑魚寝を強いられる避難所では乳幼児を抱えるママたちも苦労します。水の確保が困難な時は粉ミルクが使えず、ますますこどもがぐずり、ママも泣きたくなります。

 東日本大震災の時には、水が不要なフィンランドの液体ミルクが大活躍しました。今回も日本とフィンランドの友好議員連盟が中心となって、液体ミルクを送る連携プレーが行われています。

 問題は支援物資が全国や世界から寄せられても、必要な場所になかなか届かないこと。阪神大震災でも芦屋の市役所に毛布が山積みのままでした。公平を期することを旨とする行政の動きは鈍くなりがちです。

 そこで行政と被災者の間に入る組織が必要です。社会福祉協議会や町会連合会に下部組織を編成、一任できる責任者を決めておくことです。完璧を期すあまり、全体が不利益を被る図式はそろそろやめましょう。

 昔は地域を仕切るオヤジがいたのですがね。(自民党衆議院議員)

小池百合子のMOTTAINAI 莫大なCM代も不要。トランプ氏の大胆な広報戦略はすごい。

2016.03.28 Vol.663

 わが国でアメリカ大統領選挙がこれほど関心の的になることがあったでしょうか。モーニングショーから昼の情報系番組、そして夜のニュースと、朝から晩までトランプ候補のオンパレードです。放映時間を広告費に換算すると、何十億、何百億円に相当するでしょう。

 アメリカ大統領選挙には莫大なお金がかかるとされます。4年前のオバマ陣営が約20億ドル、ロムニー陣営もその半分程度、9億ドルを投じたといいます。ほとんどの費用はテレビCM代に化けます。候補者の政策を訴えるというよりは、相手候補を徹底的になじるエゲツないCMが多いのが特徴です。候補者本人は紳士淑女ぶりを訴えながらも、CMは本音を晒しだしているのです。

 今回、トランプ氏は「メキシコの不法移民阻止のために国境に壁を築く。費用はメキシコもちさ」「イスラム教徒の入国を禁じる」と激烈な言葉を発してはアメリカはもとより、世界のメディアが報じています。結局、トランプ氏は莫大なCM代を払わずに済む。自費で選挙戦を展開している大金持ちのトランプ氏は「莫大な費用を人からかき集めている」と他候補を攻撃し、国民のルサンチマンを晴らしながら大統領選の階段を登りつめようとしているのです。ある意味、天才的といえましょう。

 パレスチナ人の友人はトランプ支持者です。中東問題でトランプ氏が「自分は中立」と発言したからだとか。ホワイトハウスはイスラエルのアメリカ支部だと言われるほど、アメリカとイスラエルの関係は極めて密接ですが、このトランプ発言はまさに画期的です。

 アメリカ国内のユダヤ系人口700万人を、すでにイスラム人口が上回ったとの説もあります。グローバル企業やメディアでのユダヤ系の影響力もトランプ氏からすれば「So What!」(それがどうかしましたか)なのでしょうか。

 同盟国日本としてもこの選挙から目が離せません。(自民党衆議院議員)

小池百合子のMOTTAINAI フランス・エジプト めざましい女性活躍が続いています。日本は?

2016.02.22 Vol.661

 パリ、カイロとまったく社会環境の異なる国で女性政策を巡る会議に参加してきました。どちらにも共通するのは、女性の力を活かすことが社会を豊かに、発展させるという意識です。

 ちなみにダボス会議の主催者として有名なWEF(世界経済フォーラム)は毎年、世界各国の女性に関する情勢を比較、分析し、ランキングを発表しています。調査対象は女性の政治参加、教育、健康などの各分野で、フランスは総合評価で世界15位、エジプトは136位、日本は101位となっています。

 2月11日、フランスのオランド大統領は内閣改造を実施し、38名の閣僚のちょうど半数、19名の女性大臣を任命しました。まさしく男女同数(パリテ)を達成しています。これは1999年に憲法を改正し、当選者の数が男女同数となるようにすべしとの条項を含む法律(パリテ法)に基づくものです。

 企業においても、コペ・ジンメーマン法に基づき、2017年までに、従業員500人以上の上場・非上場企業は40%以上を女性取締役とすることを義務付けています。ちなみに2014年までに女性取締役比率を20%とし、現在でもほぼ30%をクリアしています。

 いち早く女性取締役の確保に取り組んだノルウェーでは、40%の女性比率を確保できない企業は上場廃止などの厳しい罰則を設けたといいます。この法律が今日の日本で適用されたならば、経団連の会員企業はすべて上場廃止となるでしょう。この流れは欧州各国に広がっており、企業の評価にもつながるため、各企業は必死です。

 パリでの女性会議にはボワタール女性権利担当大臣も出席し、女性の活躍のためには各分野での女性比率を確保するクオータ制の導入が不可欠との基調講演が行われました。

 一方、イスラム社会であるエジプトはどうでしょう。「アラブの春」の混乱を経て、世俗派のエルシーシー政権の樹立、憲法制定、議会選挙が行われ、ようやく落ち着きを取り戻しつつあります。昨年10月、11月に行われた代議員選挙では定数596人のうち89人の女性議員が誕生しました。これまでにはなかった現象です。大統領任命による女性議員(14名)を除き、75名は選挙戦を経て勝ち抜いた女性です。2015年のランキングでエジプトは136位でしたが、最新の女性議員比率が反映されれば日本を追い抜いて、より高位を確保することでしょう。

 問題は日本。「女性活躍」だ、「女性が輝く社会」だとかけ声ばかりで、実質が伴っていません。当初の目標を断念するなど、アベノミクスの陰りと平仄を合わせるかの動きです。世界の流れと日本への期待を裏切ることなく、本気で取り組むべきです。
(自民党衆議院議員)

本紙コラムニスト小池百合子氏にレジオン・ドヌール勲章

2016.02.20 Vol.661

 本紙コラムニストの小池百合子衆議院議員が9日、フランス大使公邸で行われた叙勲式で、ティエリー・ダナ駐日フランス大使によりレジオン・ドヌール勲章オフィシエに叙された。

 カイロ大学社会学科を卒業しアラビア語も堪能で、小池氏といえば中東のイメージがあるが、実は衆議院日仏友好議員連盟副会長を長く務め、フランスへも定期的に訪問するなど、日仏間の友好・発展に大きく寄与してきた。また2013年にはフランスの自動車大手ルノーの社外取締役に就任するなどフランスとの縁は深い。

 小池氏は叙勲式で「フランス政府からこのような素晴らしい勲章をいただくということで驚きました。そして喜びました。これ以上の光栄はございません」と挨拶。そして20代で初めてパリに渡った時にすべての地下鉄の駅を踏破したエピソードから、第一次安倍政権でNSC創設の準備をしていたときにパリに渡って、フランスの安全保障を参考にしたことなど、さまざまなフランスとのエピソードを交え、感謝の意を表した。

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