世界最大級の総合格闘技イベント『UFC』。その日本大会となる『UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2015』(9月27日、さいたまスーパーアリーナ)の開催が迫ってきた。
今大会、最も注目を集めるのが堀口恭司。堀口は2013年のUFC参戦以来4連勝で、今年4月にフライ級のベルトに挑戦した。過去、日本人選手がUFCで世界戦を行ったのは宇野薫、桜井“マッハ”速人、岡見勇信の3人だけ。デメトリアス・ジョンソン相手に5R4分59秒、腕ひしぎ十字固めで敗れはしたが、大きなインパクトを残した。
それ以来の復帰戦となる堀口はチコ・ケイミュスと対戦。フライ級13位で現在3連勝中と上り調子で侮れない相手ではあるが、今の堀口ならばKO勝ちはそう難しいことではない。
今大会は例年の大会とは違った試みがなされている。それが「ROAD TO UFC JAPAN」。米国ではUFCを目指す若い選手が共同生活をしながら正式契約をかけて戦うリアリティーショー「The Ultimate Fighter」(TUF)が人気を集めている。その日本版として行われたこの企画では8人のファイターがしのぎを削り、その模様がテレビ東京で毎週放送された。
その結果、廣田瑞人と石原夜叉坊が勝ち上がり、今大会で決勝を争う。石原は修斗で実力を磨き、VTJで経験を積んできた選手。ここで勝利を収め、UFC本格参戦となれば「世界で勝てる選手を育成したい」というVTJの存在意義も大きくなってくるだけに、この一戦への注目は大きい。
そしてメーンでは「ROAD TO——」のコーチを務めたジョシュ・バーネットとロイ・ネルソンが対戦する。
バーネットは日本では新日本プロレス、PRIDE、戦極、IGFなど多くのリングに上がり、『北斗の拳』をこよなく愛するオタクっぷりも含めファンは多い。
ネルソンは昨年の大会でもメーンに登場。ハントと互角の打撃戦を繰り広げたが、最後は右アッパーの前に壮絶KO負け。逆の意味で会場を盛り上げた。アスリート体形の多い格闘技界の中でも珍しいアンコ型の体形ながらスタミナは抜群といった常識を超えた存在で、米国では大きな人気を誇る。