内藤大樹が2度目の防衛。村田聖明が悲願のベルト奪取【9・16 SB】
内藤はそのテクニックで植山を完封した(撮影・小黒冴夏)
完勝の内藤がRISEのトーナメントへの出場をアピール
 シュートボクシング(SB)の「SHOOT BOXING 2017 act.4」(9月16日、東京・後楽園ホール)で二大タイトルマッチが行われた。

 セミファイナルではSB日本スーパーバンタム級王者・内藤大樹に同級1位の植山征紀が挑戦した。

 この2人、昨年11月に同じ構図で対戦し、植山が先に2度のダウンを奪いベルトに手をかけたものの、内藤が最終ラウンドに左フックで逆転KO勝ちし初防衛に成功している。この試合はSBの歴史に残る勝負とも評価された。

 その後、内藤は2階級制覇を宣言し前戦ではフェザー級の深田一樹の挑戦にこぎつけたが、判定負け。植山はその後、3月に参戦したRISEでも敗れ2連敗とどん底を味わったが、6月のSB後楽園大会で竹野元稀を破り復活。今回の再挑戦となった。

 試合は5Rを戦いきり判定となったが、内藤が50-48、50-48、50-46の3-0の判定で圧勝。2度目の防衛に成功した。

 内藤は植山の前足のヒザを狙う前蹴りを多用。植山は得意のパンチを当てる距離に入れない。焦りの出た植山は力みが見られフックが大振りになり、なおさら当たらないという悪循環。内藤は的確にロー、ミドル、左フック、そしてバックブローと多彩な攻撃で植山を圧倒。KOこそならなかったものの、戦前の「実力の違いを見せつける」という言葉通りの試合を見せた。

 内藤は試合後のリングで「SBの王者は僕じゃないとダメだと思うんで、防衛できて良かった。11月のTDC大会にも出たいですけど、RISEのDEAD OR ALIVEトーナメント(11月23日、東京・TDCホール)に出たい」とアピールした。
キャリアで勝る池上に果敢に攻め込む村田(右)(撮影・小黒冴夏)
手数で上回った村田が判定で王座を獲得
 現在空位のSB日本スーパーフェザー級王座決定戦では、同級1位の村田聖明と同級2位の池上孝二が対戦。3-0の判定で村田が勝利を収め、王座を獲得した。

 村田はシュートボクシング協会の総帥・シーザー武志会長の実子。しかしそれを特に公表することもなく、一人の弟子としてシュートボクシングを始め、現在5連勝と実績を積み上げ、王座挑戦のチャンスをつかみ取った。

 前日の会見で「自分はランキング1位になっているが、池上選手がケガで休んでいただけで、本来なら池上選手のほうが上」と言うようにチャレンジャー精神でこの試合に挑んだ村田は1Rからアグレッシブなファイトを見せる。この試合はオープンスコアシステムで行われ、5Rのうち3Rまでがラウンド後に公開されたのだが、1Rは1人が10-9で村田を支持。続く、2、3Rも手数で勝る村田。池上は村田の連打にカウンターを合わせるなどベテランらしい攻撃を見せるが、ジャッジの印象は村田に。2Rは1人が10-9で村田、3Rは三者ともに10-9で村田とした。
最後の最後にシーザー会長が村田の手を高々と上げた(撮影・小黒冴夏)
村田の「ここまで育ててくれて、ありがとうございます」にシーザー会長は…
 後がない池上は4R、パンチの連打。3Rまで突っ走ってきた村田は鼻血を出したこともあり、やや苦しい展開に。

 5Rが始まる直前、本部席に座るシーザー会長と一瞬、視線を合わせる村田。4Rに続き、池上が猛攻を仕掛けるが村田も応じ、最後まで激しい打ち合いを展開。ともに決定打を繰り出すことはできず、判定となったが、前半にポイントを稼いだ村田が際どい判定をものにした。

 試合後、シーザー会長からベルトを贈呈された村田は握手のシーンで初めて笑顔を見せた。一方のシーザー会長は会長としての立場を意識してか、あえて軽く握手した後にそっけない態度でもといた位置に戻る。しかし村田がマイクで「もっと練習し、他団体の方とも戦えるようになり、シュートボクシングの素晴らしさと強さを見せます。ここまで育ててくれたお母さん、お父さん、ありがとうございます」と挨拶すると感極まった表情を見せ、村田の左手を大きく掲げた。

 試合後の会見でシーザー会長は古参の記者の質問に再度感極まる場面もあったが、村田の今後について問われると「これからがスタートです。まだスタートしたばかり。これからが大変じゃないですか」と会長として厳しいコメントで締めくくった。