西京春馬が小澤海斗破り-58kg王座獲得【10・1 Krush.81】

西京(右)の戦い方は小澤を徹底的に研究したものだった(撮影・荒木理臣)

多彩な攻撃で小澤を翻弄。2Rのダウンが決め手に
「Krush.81」(10月1日、東京・後楽園ホール)のダブルメインイベント第2試合でKrush-58kgタイトルマッチが行われ、王者・小澤海斗に西京春馬が挑戦した。

 この2人、今年6月のK-1さいたま大会で対戦し、西京がダウンを奪った末に判定で勝利を収めている。Krush王者として負けたままではおられない小澤がダイレクトでの再戦を要求。今回の対戦となった。

 試合は1Rから小澤のローキックに西京がストレートを合わせる展開が続き、小澤は入りにくそう。途中、西京のワンツーに小澤がバランスを崩し、スリップダウンを喫するなど、西京がペースを握る。全般的に力みが見られる小澤に対して西京のクールさが目立つ。

 2Rも西京はパンチの連打かに飛びヒザ、ローと多彩な攻撃で小澤を翻弄。小澤はローに活路を見出すが、西京は1R同様、パンチを合わせ、小澤にペースを握らせない。終盤には西京のカウンターをかわした小澤に左ストレートを放つと小澤は腰砕け気味に下段のロープにもたれ、ダウンを取られる。

10代でのベルト奪取を成し遂げた西京(右)(撮影・荒木理臣)

西京「このまま1つも負けないまま引退したい」
 3R、後がない小澤は後ろ回し蹴り、飛びヒザとプレッシャーをかけて前に出るが、西京は距離を取りその攻撃を巧みにさばく。後半になって西京も打ち合いに応じると残り1分を切ったところで小澤の右フックが火を噴くが、西京もパンチの連打で反撃。2人は最後まで打ち合ったが試合終了のゴングが鳴った。
 判定は29-28、29-28、30-27で西京が3-0の勝利を収め、第3代王者に輝いた。公約通りの10代でのベルト獲得となった。

 西京は試合後のマイクで「高校卒業してから、みんな大学とか専門学校に行って、僕だけK-1でやるって言って心配されましたけど、こうやってKrushでベルトを巻けて、頑張ってきてよかったです。これがゴールじゃなく世界一を目指して頑張っていきます」と挨拶。会見で王者像を聞かれると「このまま1つも負けないまま引退したい」と話した。

 一方の小澤は試合後の会見で「何も言えない。結果がすべて。また頑張るしかない」と言葉少なに話した。

キャリアで上回る小西が2度のダウンを奪い完勝(撮影・荒木理臣)

小西がKrush復帰戦で大差の判定勝利
 -70kgでは現在K-1で2連続KO勝ちの21歳・神保克哉と約6年9カ月ぶりのKrush参戦となる小西拓槙が対戦。1R残り30秒で激しい打ち合いとなったが、小西がロープに詰めると連打から最後は左フックで最初のダウンを奪う。

 2Rもまだダメージの残る神保に小西はパンチの連打で追い込むと狙いすました左ストレートでぐらつかせると、なおも攻撃の手を緩めずロープに詰めての連打でスタンディングダウンを奪う。

 小西は攻め疲れたか、3Rはペースダウン。打ち合いになるもののともに相手を倒すまでのパンチは繰り出せず、試合は判定に。小西が3-0の判定でKrush復帰戦を飾った。