近藤良平





池袋で今年も開催『近藤良平・コンドルズ'にゅ~盆踊り'大会』





夏といえば盆踊り。町内会のお祭りで老若男女が入り乱れ...というのは昔の話。少子化が進む昨今、小規模なお祭りも寂れがちだ。しかし5年前から異様な盛り上がりを見せる盆踊りイベントが池袋に誕生した。その名も『近藤良平・コンドルズ'にゅ~盆踊り'大会』。





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撮影・蔦野裕







7月29日は池袋西口公園に集合!!



 この『近藤良平・コンドルズ'にゅ~盆踊り'大会』はコンドルズを率いる振付家の近藤良平と豊島区の公共劇場であるあうるすぽっとが「池袋の街を盛り上げたい」という思いから立ち上げた町興しイベントだ。さてなんでまた盆踊りだったのか。

「あうるすぽっとができたときに柿落としのプログラムとして何かをやろうというお話をいただきました。普通に舞台で何かを見せるというのはつまらないから、お客さん参加型の催し物をなんかやろうということから始まったんですね」

 オファーが来たときは何も考えてなかった。ミーティングの中で...。

「ホントに思いつきで'にゅ~'をやろうって。"響きがいいじゃない"って(笑)。凄い適当。最初の年は劇場の中でやったんです。客席のみんなを立たせて。"今日は座っている場合じゃない。みんな立て、動け~"って言って、通路と舞台上で生演奏で無理やり踊ったんです」

 この企画は一般公募のワークショップ参加者と近藤がともにアイデアを出し合いながらオリジナルダンス'にゅ~盆踊り'を創作し、その後いわば"観客参加型公演"をやるといったもの。座席がある劇場で踊る場所なんてなかったのでは!?

「その場で踊ってもらいました。それが思いのほか盛り上がっちゃって、"今度は大きいところでやりたいね、盆踊りっぽいところでやりたいね"ってことで、"じゃあ次は西口公園でやろう"ってことになったんです」

 というわけで2年目から西口公園に。

「そこに2000人くらい集まったんです。あそこってフラダンスフェスティバルとかよくやっているんですが、結構人が集まるんですよ。僕が指導をして"新しい盆踊りをみんなでやりましょう"ってことなんですが、そんなことによくこんな大勢の人が来たなって思いますよね」

 その時に5年も続くとは...。

「全く思ってなかった。2年目の2009年のときは民主党が勝利した総選挙と重なっていたんですが、池袋ではこっちのほうが盛り上がっていましたから」

 政権交代であれだけ盛り上がった総選挙。池袋だけは別の空間だったようだ。して、その振付は?

「ちょっと変わったものを振り付けています。というか、普通の盆踊りって浴衣なんであんまり足は上げないらしいんですが、僕は何も知らずに作ったんで、足とか上げまくりです。それはそれで運動量が多いというか祭りっぽくて、気分が高揚するんです。それにプラスして、ペアで踊るフォークダンス的な要素も採り入れてるので、ちょっとドキドキするんですよ」

 ドキドキ!?

「だって出会いがあるじゃないですか(笑)」

 盆踊りというと誰でも一目で見て覚えられるような簡単な振付じゃないといけない。制約が多い中で作るのは大変な作業なのでは?

「振りってふだんはやるようなことじゃないから、外側から見ていると難しかったり億劫だったり思うかもしれないけど、一回やってしまうとみんなだいたいできるんですよ。体はバカじゃないっていうか、体はちゃんとついていくんですよね」


(ここで対面する記者に向かって、手拍子を打ってからその手を前に出す動作。記者も思わず同じ動作をしてしまう)

「こういうふうにするとできるじゃないですか。相手がやったらやっちゃうみたいな。盆踊りもそうなんですけど、一緒に始めちゃえばできちゃうんですよね」

 今年も西口公園を飛び出して豊島区の盆踊り大会に乱入するプランがあるとか。

「このへんでは巣鴨のとげ抜き地蔵商店街とか雑司ヶ谷の鬼子母神の盆踊りが有名なんですが、その雑司ヶ谷鬼子母神盆踊りに僕が作った'にゅ~盆踊り'を出させてもらうんです。そこではドラえもん音頭とかいろいろやっているんですが、30分ほど時間をもらって、ちょっとハイジャック的な感じで。それは21日にやります。基本的に盆踊りっておじいちゃんとおばあちゃんの天国なんですよ。そこに浴衣を着た若い人がいっぱい行くと、おじいちゃんとおばあちゃんも急に盛り上がってきちゃって交流ができる。そして29日には逆に、ふだん伝統的な盆踊りを踊っている連のみなさんをこっちに招待するんです。'にゅ~盆踊り'という新しい世界とオールドスタイルが出合うことになるんですが、オールドスタイルってかっこいいんですよ。僕たちがかっこいいと思っちゃう。そしてみんな若い人がマネをしていく。それでまたいい交流が始まるんですよね」

 若い人にしてみると初めて見るもの。

「外から見ていると、"あ~やってるな~"ってくらいの感覚なんだけど、入ってみると一緒にやっちゃう。みんな'にゅ~盆踊り'もやるし東京音頭や炭坑節も踊っちゃう」

 中学生にもなると色気づいちゃって盆踊りから足が遠のく。若い人が盆踊りに戻ってくるきっかけになっている。

「やっぱり10代から20代前半の若い人に参加してもらって、その魅力を共有できたらいいなと思いますね。そういうことが町興しにもつながると思いますし」

 とは言ってもやっぱり恥ずかしい...という人に一言。

「恥ずかしいのはみんな恥ずかしいわけで。一人で踊れと言われればそりゃ恥ずかしいですけど、みんなでやっているわけだから。罪とはいわないけれど、同罪に近いものがあるから、夏の一時としてそこは一歩踏み出したほうが得だな、と思いますね。みんなで踊れば怖くないっていう感じで(笑)」

 ちなみにワークショップの参加者は往復はがきとあうるすぽっとホームページで募集中で、その締め切りはなんと本紙発行日の6月25日消印有効とのこと。間に合う人は応募してみては...!?







『近藤良平・コンドルズ'にゅ~盆踊り'大会』


【日時】7月29日(日)17時30分~ ※雨天時は16時に催行を決定。オフィシャルページ、ツイッターで告知 【会場】池袋西口公園(池袋) 【問い合わせ】あうるすぽっと(TEL:03-5391-0751 〔HP〕http://www.owlspot.jp/