GLORY -65kgトーナメントで野杁が優勝!5・3世界大会へ出場

 立ち技格闘技の世界最大規模の団体であるGLORYが主催する『Road to GLORY JAPAN -65kg slam』が3月10日、ディファ有明で開催された。
 この大会はGLORYが若い新しい選手の発掘と育成を目的に行う大会で、8人の選手によるトーナメントが行われ、野杁正明が優勝を果たした。野杁には5月3日に有明コロシアムで開催される『GLORY 8』のワールドトーナメントへの出場権が与えられた。
 トーナメントには日本の各団体で活躍する選手が集結。1回戦から熱戦が繰り広げられた。
 野杁は1回戦では『K-1甲子園』からのライバルであるHIROYAと対戦。過去の戦績では2戦2勝と野杁が圧倒している。ここで敗れて3連敗となれば完全に水を開けられてしまうHIROYAは1Rから積極的に仕掛ける。左ジャブを基点とするコンビネーションで攻め立てるが、野杁は前蹴りや膝蹴りで応戦。試合後、野杁が「研究されていた」と振り返るほどHIROYAの攻撃に手を焼いたが、2R以降は固いディフェンスから長いリーチを生かした攻撃を見せ、2-0の判定で辛くも勝利を収めた。
 続く準決勝は小宮由紀博と対戦。距離を詰めアグレッシブに攻撃する小宮だったが、しっかりガードを固めた野杁は前蹴りで距離を取り、ハイキックなど効果的な一発を随所で叩き込む。近づいてはボディーへパンチとヒザを叩き込み、ダメージを与えていく。またも判定となったが2-0で決勝に進出した。
 決勝の相手はRISEで-60kgとライト級でベルトを巻いた裕樹。裕樹は1回戦では序盤はモハン・ドラゴンのブルファイトに手こずったものの、冷静にローキックでダメージを与え、3-0の判定で勝利を収めた。準決勝は徹底したローキックで藤田ゼンの足を破壊し、2R2分42秒、KO勝ちで決勝に上がってきた。

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 オールラウンダーの野杁に必殺のローキックの裕樹という好カードとなった決勝だったが、試合は思わぬ展開に。開始早々に野杁の膝蹴りが裕樹の下腹部を直撃。悶絶する裕樹の回復待ちで試合が中断された。
 試合再開後、裕樹は足を止めて打ち合うが、野杁に右フックを打ち抜かれダウン。何とか立ち上がったものの、残り10秒で強烈な前蹴りに吹っ飛び、2回目のダウンを喫した。
 2Rに入ってからも果敢に前に出る裕樹だったが、ダメージは大きく2度のダウンを喫しKO負けした。
 試合後の会見で野杁は「1回戦から思うような動きができず、調子が悪かった。この戦い方では世界戦は厳しいと思うので、もっと練習して世界戦もぶっちぎりで優勝したい」と世界トーナメントへの決意を語った。
 裕樹は「3試合戦って、めっちゃ楽しかった」とトーナメントを振り返り、決勝については「野杁選手とやりたかったので楽しかった。(ローブローに関しては)影響がないといえばウソになるが、あれがなくても倒されていたと思う」と語った。