ダンスは文化 ! 署名15万筆を提出 ダンスを取り締まる風営法改正へ

 ダンスを取り巻く状況が変わるかもしれない。20日、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)」からダンス規制条項の見直し・撤廃を求める動きが前進。国会議員約60名で超党派で発足した「ダンス文化推進議員連盟」に、全国から集まった15万筆の署名が手渡された。議連は今後、議論を重ね、法改正を目指す。

 今月17日、衆議院第一議員会館で、『「ダンス規制の見直しを求める請願署名」提出集会』が開かれた。ダンスを風営法の規制対象から外すことを願い、「Let’s DANCE署名推進委員会」と「Let’s DANCE法律家の会」が集めた15万筆の署名を、国会議員に託すことになったためだ。集会にはアーティストやクリエイター、ダンサー、アルゼンチンタンゴやサルサのダンス講師、彼らの活動の場とするクラブの運営者、そして動きに注目する国会議員らが出席した。 

踊っているだけなのに

 ダンスを風営法の規制対象から外そうとする動きは、クラブが瀕している危機からスタートしたもの。この法律のもとでは、踊るためのフロアを設けて客にダンスをさせる営業には都道府県から許可を得る必要がある。近年増えているクラブの摘発も「客を踊らせている」のが主な理由だ。この動きが広がると、会費を取って行う社交ダンス教室やダンスイベントなども摘発の対象になってしまう可能性も出てきた。このまま行くと、好きだから踊ること、ダンス好きが集まってみんなで踊ることができる場所がなくなってしまうかもしれない。

ダンスは文化だ!

 20日行われたダンス文化推進議員連盟の発足総会では、アーティスト、クラブ関係者や周辺の関係者、法律家からヒアリングが行われた。ロンドン五輪の開会式や閉会式にダンスミュージックが取り入れられたことなど世界的な評価が高いこと、クラブから多くのアーティストやクリエイターが生まれていること、またその周辺でさまざまな経済効果をもたらしていること、そして戦前に男女のダンサーが客と買売春の交渉の場にダンスホールを使って社会問題になったことが源流になっている風営法がダンスが中学校で必修科目にもなった現在のダンスを規制する法律としてそぐわないことなどが国会議員に対して説明された。

自浄努力してる

 とはいえ、一方的にクラブやそこに集まることに対して良くない印象を持っている人は少なくないのは現実。ただ、騒音といった直接的なものはもちろん、クラブやその周辺の人たちによってクラブに出入りする人たちのマナーの徹底も呼びかけられており、状況は改善されてきている。それでも、犯罪や事件の温床といったイメージは残る。それについては、風営法でクラブを取り締まるのではなく、犯罪なら犯罪、事件ならその事件といった個別の法律で裁くべきだと主張している。ヒアリングでは、風営法から外れることでより警察と緊密に連絡を取り合うことができるようなって解決できるのではないか、というクラブ関係者の声も出た。

クラブとクラブ文化を守る会

 関西から全国に広がった署名運動で動き出した風営法改正も、議連が発足するまで前進した。それと前後し、4月、東京でも、クラブ関係者やアーティストによる「クラブとクラブ文化を守る会」が発足した。アーティストのDARTHREIDERやZeebra、木村コウらがツイッターを通じて発足を表明、6月25日に決起集会を行う予定だ。東京のクラブでできることをやっていくそうだが、20日の議連総会のヒアリングでダンス/クラブミュージックやクラブの重要性について説明を行っている。
 今後も、風営法の改正、そしてクラブ文化を守るための活動は続く。

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国会議員約60名超党派で「ダンス文化推進議員連盟」発足

 20日に行われた「ダンス文化推進議員連盟」の総会には、多くの報道陣が詰めかけた。全国から集まった15万筆の署名の束が議員に手渡された。会長の小坂憲次参院議員(自民)は、「ダンスは一つの文化」としたうえで、「さまざまな立場の方から意見を聞き、規制のあり方について議論していきたい」と、コメントした。今後もヒアリングと議論を重ね、参院選後の臨時国会で改正案提出を目指す。山となった署名の束は今後、参加議員にも手渡される。