老舗の劇団俳優座が就活生向けにワークショップを開催

 老舗の劇団である俳優座がなにやら面白い企画を立ち上げた。それは演劇におけるトレーニングである“インプログラム(インプロ)”を応用した、ワークショップ(WS)を社会に解放するというもの。まずは7月27日にはプレイベントとして、学生向けに就活・ビジネスワークショップを開催。8月には就活・転職向けと、婚活をテーマとしたWSを行うという。ちなみにインプロとは台本なしで行う即興劇のこと。

「9月14日から上演する『三人姉妹』の特別企画として行うんです」とは講師を務める演出家で俳優の森一(写真)。しかしなんでまたこんな企画を?
「東日本大震災のとき演劇になにができるかと考えたんですが全然思い浮かばなかったんです。それをきっかけに僕たちがやっている仕事って社会にどう貢献できるのだろうと考えるようになりました。僕は養成所の講師もやっているんですが、2000年にイギリスで演劇の勉強をしたときに即興劇で心を開くというトレーニングを受けたり見たりしました。いろいろ考えるうちに、ひょっとしたらそういったものが就活生やビジネスマンに役に立つのではないかと思ったんですね」

 アドリブ力、人前で話すための度胸をつけるためには演劇のワークショップは確かに効果的だ。
「最近の学生はSNSの普及により、面と向かって人の目を見て話すということが減ってきています。そんななかで、どんなことをしたら自分をうまくアピールすることができるのか。そういうことだったら演劇でもなにか貢献できるのではないかと思ったんです」
 演劇の可能性を探るものでもある。

「この先には、震災で心を閉じてしまった人の心を和らげるといったこともできるのではないかと思っています」
 こんなことをきっかけにふだん演劇を見ない人が劇場に足を運んでくれるようになればいい。そこではまた得難い体験ができるはずだから。

 7月27日のプレイベントは14日まで俳優座のホームページ(http://www.haiyuza.net/)内の特設サイトで受付中。8月のWSの詳細もホームページで。