“人”– PEOPLE 松井秀喜氏(元ニューヨークヤンキース)

 米大リーグのヤンキースなどで活躍し、昨季限りで現役生活を終えた松井秀喜氏(39)が28日、1日限定のマイナー契約を結んでヤンキースの一員となり、ニューヨークのヤンキースタジアムで自身の引退セレモニーに参加した。

 松井氏は、ヤンキースのユニホームを連想させる紺のスーツにストライプ柄のネクタイを締めて会見場に現れ、契約書にサイン。セレモニーでは、ホームベース付近で引退を確認する書面に署名した。在籍時の同僚、ジーターからは額に入った55番のユニホームが贈られ、選手らと記念撮影も行った。

 また、松井氏は背番号55のユニホームを着てマウンドに立ち、始球式も行った。松井氏は「球場に入った瞬間、泣きそうだった。言葉にならないくらいの感動と、改めて幸せな野球人生だったと思う。生涯忘れない」と感慨深げだった。

 現役をレイズで終えた松井氏だが、ヤンキースは、チームで7年間プレーし、2009年ワールドシリーズ優勝の立役者となったことなどをたたえ、異例の対応をとった。背番号にちなんで今季55試合目のホームゲームで、前所属のレイズが対戦相手だったこの日が開催日に選ばれた。

 ヤンキースが他球団で引退した選手を厚遇するのは異例。長年の功績をたたえただけでなく、人柄を評価する声が名誉ある引退式の実現を後押しした。

 松井氏の今後については古巣・巨人の渡辺恒雄球団会長から「いずれ大監督になってもらいたい」とラブコールが飛び出しており、日本球界への復帰を望む声も高まっているが、今回の引退式で、ヤンキースで指導者になるという可能性も出てきた。

 松井氏自身は「まだ具体的には決まっていない」と前置きした上で、「経験を少しずつ次の世代の人たちに伝えていければいい」と語っている。その動向に注目が集まる。