2nd フル・アルバム『Music』リリース! EXILE ATSUSHI

みんなで一緒に歌える歌、みんなに寄りそって 行ける歌を歌っていけるって感じている

 国民的ダンス&ヴォーカルグループ、EXILEのボーカリストとして圧倒的な歌声と存在感を放ち続ける、ATSUSHI。リーダーのHIROがパフォーマーを勇退し、EXILEが新しく生まれ変わるこのタイミングで、自身にも変化が訪れた。それが分かるのが先日リリースされたばかりの、ソロ名義のセカンド・フル・アルバム『Music』。「ギリギリのなかで自分ができる最大限を詰め込んだ」という本作で、EXILE ATSUSHIの新章が始まる。

 インタビュー会場に登場したATSUSHIは、仕立てのいいピンストライプのスーツにノーサングラスの出で立ちだった。アルバム『Music』の先行シングル『青い龍』のアートワークで、サングラスを外していたことは知っていたものの、取材する記者にとっては、ちょっとした驚きだった。
「ああ(笑)。良く言われますね。サングラスをしていた時は“なぜしているのか”って聞かれ、しなくなったらなったで“しないんですか?”って。自分のなかでバランスを取るのが大変です。でも、しなくなったのは、変わりたいって思ったからかな。自分でいうのもどうなんだって思いますけど、一皮むけたというか、殻を打ち破れたというか。『青い龍』のときにそんな気持ちになって、サングラスを取り、肌を見せた。アルバム収録曲の『MAKE A MIRACLE』のミュージックビデオでは、演技や踊りにも挑戦しているんです」
 国民的ボーカル&ダンスグループであるEXILEで唯一無二のボーカリストとして、そしてソロでもその美声を響かせてきた、ATSUSHI。EXILEは今、リーダーHIROのパフォーマー勇退、それに起因しての新しいパフォーマーを探すオーディションが行われるなど変革の時期を迎えている。それと並行して、ATSUSHI自身にも大きな変化が起こっていた。
「自分のなかで2013年にやったことがすごい大きいんです。ソロでは、EXILEではできないことをやりたいっていう、いい意味でのストレスがあったんです。自分の音楽性、音楽的ルーツ、自分にはこういう局面もあるんだけれどそれを知ってもらえないという想い、そういうのが。だから、自然と、ソロではより歌を聴いてもらえるバラードも多かったんです。そうしたソロ作品であったり、2013年に取り組んだ日本の心、田んぼの真ん中や縁側で歌えるような曲を歌ったこと、ピアニストの辻井伸行さん、映画音楽家の久石譲さんとコラボレーションしたことで、ふっきれたというか。フラットな状態に戻ることができたんです。EXILEだけどこういう音楽もやっている、サングラスしているけれど怖いお兄さんではない、そういう部分が表現し終わったというのかな(笑)。そういった意味で、この『Music』以降は、みんなで一緒に歌える歌、みんなに寄りそって行ける歌を歌って行けるって感じています」
 最新作の印象は、これまでの風合いとは違うということ。『MELROSE〜愛さない約束〜』を始め、『道しるべ』、『それでも、生きてゆく』、そして『懺悔』と、どっしりとしたシングル曲があるうえで、新曲には動きを感じさせる作品が多い。
「このアルバムはコンサートを意識した作品なんです。これまで、ライブDVDでいうと3作品リリースさせていただいているんですけど、どのライブでも音楽性を追求し、音楽を聴かせる作品になっているんです。そういう意味で、この作品を持ってのツアーではいい裏切りをしたい、エンターテインメントしたいなって思ったんです。会場がアリーナということもありますけど、自分のギリギリじゃないけど(笑)、自分のできる最大限を見せたいな、と。それで、パフォーマンスを考えて曲を選び、作りました。演技や踊りに挑戦した『MAKE A MIRACLE』は、ツアーのオープニングをイメージして作っています」
 アルバムには、ATSUSHIが盟友の清木場俊介とのコラボレーション曲も収められている。別々の道を歩むことになったものの、かつては同じ舞台に立ち、同じ曲を歌い、ともに歩んだ相方。ATSUSHIは今もリスペクトを払い続けている。
「最初はこのアルバムをよりたくさんの人に届けたいという想いから、EXILE第一章の曲を歌おうというアイデアから始まったんですけど、それを報告するためにSHUNちゃん(清木場)に会ったら、もうSHUNちゃんの声しか聞こえてこなくなっちゃって。HIROさんも、EXILEメンバーも今のファンに混乱を与えないようなかたちであればいいよって賛成してくれたので、年末に改めて会う機会を作って2人で歌いたいと伝えました。いつか一緒にやりたいねとは言っていたけれど、このタイミングとは思いませんでした。HIROさんの勇退、SHUNちゃんもデビュー10周年、僕も単体でアルバムをリリースする、いろんなものが重なって、今だったんだなって。一緒にブースに入ってレコーディングをしたんですが、“相変わらず歌うまいな”“前よりもうまくなっているな”って、刺激受けまくりでした。初心に戻れた部分もありますし、この時期に一緒に歌うことができて良かったって思っています」
 本作で、EXILE ATSUSHIも新章をスタートさせる。
「ファンのみなさんと一緒に寄りそう歌を歌いたい、さらに表現して行きたいところも追求していきたい、それが夢です。あとは、EXILEなのかソロなのか分からないですけれど、世界に向けたアプローチをしていきたいと思っています」
 EXILE ATSUSHIの夢は、より一層、膨らんでいく。
(本紙・酒井紫野)

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EXILE ATSUSHIの『Music』 君はもう聴いたか。

 12日にリリースされたばかりの最新作はすでに熱い視線を集め、チャートを駆け上がっている。EXILE ATSUSHIのファンは言うまでもなく、多くの音楽ファンたちからも歓迎されている。

 本作は、2年ぶりとなる2nd フル・アルバム。『MELROSE〜愛さない約束〜』を始め、ピアニストの辻井伸行と共演した『それでも、生きてゆく』、久石譲との共演を果たした『懺悔』、そして最新シングル『青い龍』など、おなじみのシングル曲を軸に、EDMなど最新のサウンドも取り入れて、EXILE ATUSHIならではのアルバムに仕上がっている。

「EXILEの活動をしながらの制作だったので、自分の限界、できる限りの事をやってきた積み重ねの集大成というような作品です。エンターテインメントを追求するEXILEと比べると、ソロでは常に音楽を追求するかたちで活動してきたので、ジャンルも多様になったし……これをまとめる言葉は『Music』しかないと、そのままアルバムのタイトルにもしました。明言はしてこなかったですけど、音楽(Music)は常にソロ活動におけるテーマでした。それがアルバムタイトルになってしまうとは思わなかった」

 初回盤の【2CD+2Blu-ray】と【2CD+2DVD】には、盟友・清木場俊介も参加した『fallin’』『The Impossible Is Real 〜My Lucky Star〜』を収録。ATSUSHIのすべてが詰め込まれた作品だ。


初回生産限定豪華盤【2CD+2Blu-ray(豪華ブリスターパッケージ仕様)】6825円(税込)初回生産限定豪華盤【2CD+2DVD (豪華ブリスターパッケージ仕様)】5775円(税込) 初回盤【CD】2940円(税込)

全国11都市23公演のアリーナツアーは4.12からスタート!

 この作品を携えての全国ツアー「EXILE ATSUSHI LIVE TOUR 2014 Music」が4月12日からスタートする。名古屋の日本ガイシホールを皮切りに、全国11都市で全23公演。すべてがアリーナクラスの会場だ。インタビュー中の「裏切りたい」という本人の言葉、そしてアルバム『Music』の内容を考えると、これまでのツアーとはイメージが変わりそうだ。

「ライブを静かに聴いているというイメージの方々の期待をいい意味で裏切れるんじゃないかな。そういうコーナーも作りますけど、アリーナツアーなので…エンターテインメントしたいと思います」。関東圏の公演は、さいたまスーパーアリーナ(5月9〜11日)の3デイズ。