畑にも春がやってきた! 夏野菜を植えよう

 都市生活者と農業をつなげる、農業を楽しみながら実践する、ファーミングプロジェクトも、4回目の春を迎えた。さくら前線がじわじわと近寄ってきた3月23日、今年最初のイベントが開かれた。連休の最終日にも関わらず、畑仕事に精を出した。
 ぽかぽかと優しく日光が指す、日曜日の朝。暑くもなく、寒くもなく、飛びまくる花粉さえ除けば、絶好の畑仕事日和だ。
 春一番の作業といえば、種をまくこと。じゃがいもや里芋など、夏に収穫できる野菜のまきどきなのだ。この日はじゃがいもの植え付け。さすがに4回目の春となると、参加者も手慣れたもので、誰が指示をするでもなく、畝を作る人、種いもを手に植え付けをする人とあうんの呼吸で役割分担が行われ、作業はあっという間に終了した。
 とはいえ、夏までまったく収穫がないというのは少しさみしい。そこで、二十日だいこんや小松菜など比較的短期間で収穫が見込めるものも種まきすることに。プロジェクトスタート時には、種があるだけまいてしまうという無計画な畑だったが、さまざまな経験を経て、今更ながら管理しやすいように種をまいた。害虫から作物を守る効果が期待できる、香りの強いハーブ類も投入し、30分後には畑らしい畑へと変身した。
 夏野菜の収穫は7月、他は天候さえ良ければ、5月の連休ごろには収穫できる見込み。これからぐんぐん成長する雑草との闘いが控えるものの、収穫を待ちながらの畑仕事には楽しみがプラスされそうだ。

ベランダ菜園でも応用可 3月のファーミングのポイント

【じゃがいも】春と秋に植え付けることができるじゃがいも。春の場合は、種いもをカットして、秋の場合はそのまま植え付ける。これは土のなかで種いもが腐るのを防ぐため。種いもは芽が出る個所が2〜4カ所になるようにカット。植え付けの3〜4日前には切って断面は乾かしておく。植え付けは、畝に10〜15センチぐらいの溝を作り、30センチ間隔で種いもを置いていく。この時、断面は下に。そして土をかけておく。

【里芋】畝の深さは同じぐらい。間隔はじゃがいもと同じか少し広いぐらいが目安。植え付けるときには、とがっているほうを上にする。

 じゃがいもや里芋など深さが必要なものは、ベランダ栽培は難しいと思われるが、ホームセンターで販売されている大きな土の袋をそのまま利用したり、袋状のプランターを使えば比較的簡単に栽培環境が整えられる。何本も一緒に育てるのは難しいけれど、トライする価値あり!