2016年、渋谷からTOKYOが変わる!? 長谷部健さん(東京都渋谷区長)

—渋谷は海外から来る観光客にも魅力的な街として知られています。

「私が区長として就任した際、ロンドン、パリ、ニューヨーク、渋谷区と言われるような街づくりをしたい、と申し上げました。都市力競争をしたいということではなくて、いろいろな分野において、それらの街に並びたい。世界の先進都市のいいところをどんどん取り入れていきたいし、逆に渋谷の良いところを発信していきたいのです。渋谷は常に人が集まってくる街でもあります。ハロウィーンやワールドカップのときなど黙っていても人が集まってきます。騒ぎになるから禁止するのではなく、そういう盛り上がりを生かすのが渋谷らしさだと思う。秩序を作りながら、他の街とも連携して地域活性につなげていくことができれば素晴らしい。海外から来た人も大抵、一度は渋谷に来るんです。スクランブル交差点を見に(笑)。だからまずは渋谷に来て情報をゲットし、他の街や地方にも足を運んでもらうのもいい。渋谷・新宿・池袋のようなターミナル駅で共通のキャンペーンをやるのもいいですね。地域振興というと地域同士の競争になりがちですが、必ずしも競うのではなく協力しながら一緒に盛り上がっていけないかと、他の区長さんたちとも話はしています」

—最後に読者にメッセージを。

「世界的な流れ同様に、渋谷もまた自然と多様化し、それに寛容な街になっていくと思います。とはいえ渋谷は常に最先端でありたい。その感度の良さこそ渋谷の大きな魅力です。渋谷に暮らす人、働く人、遊びに来る人…みんなで一緒に、いち早く動き出しましょう」
長谷部健(はせべ けん)1972年渋谷区生まれ。専修大学商学部卒業。広告代理店・博報堂を退社後、ゴミ問題に関するNPO法人green birdを設立。2003年に渋谷区議に当選。以後3期連続区議を務め、2015年4月に渋谷区長に無所属で立候補し当選。渋谷区パートナーシップ条例制定などでも話題に。
【渋谷区公式HP】 https://www.city.shibuya.tokyo.jp/
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