修斗とONE提携で「VTJ」復活? ONEファイター登場も!?

会見に出席した佐藤ルミナ氏、秦英之氏、坂本一弘氏(左から)

今後の格闘技界について意見が一致
 パートナーシップ契約を結んだプロフェッショナル修斗、アマチュア修斗とアジア最大の格闘団体「ONE Championship」が1月26日、東京都内で会見を行った。

 冒頭、修斗の大会を手掛ける株式会社サステインの坂本一弘代表が今回の提携の経緯について説明。

 昨年、坂本氏がONEのチャトリ・シットヨートン会長と直接会談する機会があり、今後の格闘技界についての話をする中で「選手ありき」という考えで両者の見解が一致。坂本代表が修斗の成り立ちについて「世界で最も古いMMA格闘競技」「アマチュアを基盤にプロがあるというピラミッド構造」と説明したところ、チャトリ氏から即座に「全日本アマチュア修斗選手権の優勝者を1年間 EVOLVEでトレーニングさせるというのはどうだろう?」という提案があったという。

 最初はアマチュアの提携の話だったのだが、話が進む中でまたもチャトリ氏から「修斗の世界王者は自動的にONEに上がれるということにするのはどうだ?」という提案があったという。

 こういったチャトリ氏の姿勢に坂本氏も共感するところがあり、日本修斗協会理事長の佐藤ルミナ氏もONEの大会を視察する中で「スポーツとしてしっかり長く続くものを作りたいという意思を感じた。修斗と共通する部分があると思った」と賛同。今回の提携が実現した。

ONEとの提携の意義を語る日本修斗協会理事長の佐藤ルミナ氏

ノウハウの共有でさらなる発展を期待
 会見に同席した「ONE Championship」ジャパン代表取締役社長の秦英之氏は前職のスポーツ調査会社での経験をまじえながら「成功するエコシステムをいかに構築するかが非常に重要。選手の育成、さらなる飛躍も含め、経営面、マーケティング面でもノウハウを共有しながら、より業界を発展させていければ」などと今回の提携が生む相乗効果に期待した。

 また坂本氏は「全日本の優勝者がEVOLVEに行けるという夢のような話が現実にあるんだということで、アマチュアにおける求心力も高まってくると思う。また、そこが高まればプロにもより良い人材が集まってくる」と選手の士気向上と底辺の拡大にも期待を見せた。

 ルミナ氏も「協会のスタンスはいいと思ったらやる。いいものがあれば取り入れる。ONEも革新的なことをやっている。そういうノウハウを共有できれば、今後ワールドワイドに続く競技としての総合格闘技のルールが出来上がっていくんじゃないかなという期待はある」と前向きに話した。

 また坂本氏は「VTJ」の復活も示唆し「その時はONEから選手を借りることができれば、ということも話していきたい。違った意味での大会も必要とあらば発動させる気持ちはある」などと今後の展開について話した。