銭湯も2020年の東京を熱くする!「TOKYO SENTO Festival 2020」

ヤマザキマリ
 都内約550カ所の銭湯が一丸となって展開する一大アートプロジェクト。

 軸となる「銭湯アートプロジェクト」では、マンガ、タイポグラフィ、『生(き)の芸術』アール・ブリュットの表現者など、異なるフィールドで活躍するアーティストがそれぞれ銭湯でアートを展開する。

「いつのまにか、お風呂漫画家と呼ばれるようになった」と笑う『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリは、代々木八幡の八幡湯で、『古代バラネイオンの湯』と題して、古代オリンピックのある日の風景の楽しさを描く。

「バラネイオンはギリシャ語でお風呂。古代のオリンピックが何なのかということを分かったうえで(2020年の)オリンピックが成立しているのが分かったほうがちょっとクールだと思った。古代ギリシャ、古代ローマの人たちが楽しんでいたお風呂と、古来からあった運動を結び付けられるのは、日本しかないかなと思った。入ることによって、オリンピックってもともとこんなのだったなと観察しながら楽しんでいただけるお風呂になれば」と、話した。

左から、大原大次郎、大塚いちお
 NHK Eテレの幼児番組「みいつけた!」のアートディレクター、大塚いちおは、番組から生まれたキャラクターたちで、吉祥寺の弁天湯をプロデュースする。「使たときに自分の手助けをしてくれるリラックス空間のデコレーションができるのは楽しみ」と話した。

 東京2020公式アートポスターにも起用された大原大次郎は、新橋の金春湯で、ペンキ絵と現代アートを融合させた『湯覧線』を展開。プロジェクションマッピングを使い、「動くペンキ絵を目指す」という。 

 また、既成概念にとらわれない独自の方法や発想による芸術「アール・ブリュット」のアーティスト、青木尊、星清美も登壇。2人は、鶯谷のひだまりの泉 萩の湯で『アール湯ルット』を展開。青木は「みんなに見てもらえると思うと、頑張る気持ちになります。僕の絵をご覧になってください。待っていてください。そろそろ幕が上がります」と意気込みを語った。星も「一番好きな動物の絵を思いっきり書けたらと思う」とメッセージを送った。

左から、星清美、青木尊
 他にも、アーティスト書き下ろしのオリジナル暖簾が銭湯を飾る「暖簾アート」や、特製手ぬぐいがもらえる「スタンプラリー」なども行われる。

 TOKYO SENTO Festival 2020は、ゴー風呂の日の2020年5月26日から9月6日まで開催予定。


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