選抜高校野球は無観客で開催へ。11日に最終決定


 日本高野連は3月4日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、19日に甲子園球場で開幕予定の第92回選抜高校野球大会を通常通り実施することを断念した。無観客開催の方向性を固め、開催の可否は11日の運営委員会で最終判断する。100年近い選抜大会の歴史の中で、戦中・戦後の中断期間を除けば開催中止も無観客での開催も初めてとなる。

 高野連は2月19日の理事会で予定通りの開催へ方向性を決めたが、その後、政府が大規模イベントの自粛や小中高の臨時休校を要請したことで状況は一変。大会期間中は多い日で4万人を超えるファンが甲子園球場に訪れるため、通常開催は困難。高校の春休みに開催される選抜大会を延期することは難しく、「無観客」か「中止」の方向で議論を進めた。

 この日、大阪市内で開かれた選抜大会の運営委員会と臨時理事会で、出場校には無観客開催に向けて準備を要請するが、選手に感染者が出た場合をはじめ、今後の国内の感染状況によっては中止となる可能性があること、開催した場合も開会式は行わず、家族や応援団によるスタンドでの応援も認めないことなどを決めた。また13日の組み合わせ抽選会は主催者による代理で実施する。