映画『映像研には手を出すな!』に手を出した理由! プロデューサーを直撃!

©2020 「映像研」実写映画化作戦会議 ©2016 大童澄瞳/小学館
原作の絵柄のイメージからすると、この3人はかわいすぎるという声もありますが…?

「確かにかわいいです。でも原作の浅草もすごくかわいいですよね。その浅草の魅力を実写に置き換えたときに、齋藤さんは全身で表現してくれると思ったし、実際その通りでした。もちろん山下さん、梅澤さんも同じです。3人の熱演に英監督もすごく喜んでいて、撮影中に監督から“齋藤飛鳥がついにアドリブをやりましたよ!”と連絡が来たこともありました(笑)。乃木坂46のメンバーがあのキャラを?と思うと、見た目がかわいすぎるんじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、映画の登場人物というのは、見た目だけではなく話し方や動き方など総合的に表現されるものです。浅草、水崎、金森をはじめ本作の登場人物はみな、まさに監督や僕らが思い描いたキャラクターを体現してくれていると思います」

何かを作りたい、何かに打ち込みたい人々に大きな共感を得ている“映像研”。ちなみに上野プロデューサーが一番共感を感じるキャラは?

「やはりプロデューサーである金森ですよね。金森はすごいですよ。プロデューサーって、その多くがもともとはクリエイターになりたかった人。でも残念ながら自分にはそれができない。だからせめてクリエイターの近くにいて手助けをし、作品を世に送り出そう、という人が多いと思います。でも金森ってまったくそうではなく、この人は純粋に金儲けの手段としてアニメがいいと思っている。だから冷静に金額面で判断できる。それが僕と違うところですね(笑)。しかも金森は、それでいてクリエイターに信頼されている。理想的なプロデューサーだと思います。だけど実際は、一度クリエイターを目指して挫折した、いうなれば屈折した状態でプロデューサーをやってる人は少なくありません。だから脚本とかにも口出ししたくなる(笑)。でもいくらプロデューサーが口出ししたって絶対にクリエイターの才能にはかなわないんです。それを認めないと、変に口を出したり、おごりたかぶるようなプロデューサーになりかねない気がします。金森ってクリエイティブには口出しをしないじゃないですか。見ていて気持ちがいいですよね」