棒高跳・狙い【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
撮影/文章:森田直樹 (2020年7月25日 東京陸上競技選手権 男子 棒高跳 決勝)
普段の仕事撮影では必ず顔が写るように撮影する。

当たり前だが、どの競技の選手かわかり顔がしっかり写っている、かついい表情をしている写真が使いやすいからだ。


しかし、たまには1カメラマンとして仕事を抜きにした写真が撮りたくなる。


この日は1日中曇りだった。


ただ、少しだけ太陽の光が入り雲の厚い場所と薄い場所で明暗差ができていた。この曇り空を棒高跳びで活かせるのではないかと他の種目を撮影しながら考えていた。

陸上競技は様々な種目が同時に行われるので何度も跳躍する棒高跳びは隙を見て撮影しなければならない。
何度も跳躍するが撮影のチャンスは少なくなる。

隙を見て、棒高跳びの撮影場所に移動する。

最初に撮影するのは使いやすい写真。まずはしっかりそれを抑える。

選手が一巡し曇り空を活かせるポジションに移動する。

すぐさま構図を決めカメラを構える。

選手の跳躍の瞬間はひたすらシャッターを切った。

手応えを感じすぐさま別の種目の撮影に移動する。

撮影のチャンスは一回だけだった。



顔がわからずどの選手が挑戦しているか分からないが、競技シーンとしてはかっこいい写真。

決して売れる写真ではないが、自分でしっかり考え、自分自身が良いと思える写真を増やしていくことが自分の将来のためになる。

そう信じてこれからも狙いをもって撮影していこう。


■カメラマンプロフィル
撮影:森田直樹
1993年、奈良県生まれ。2014年、ビジュアルアーツ専門学校・大阪卒業後アフロに入社。
4年間のスタジオアシスタントを経て2018年よりアフロスポーツ所属。
スポーツ選手の心情を追い、選手たちの努力、成長や挫折、感動を写真で表現することを目指す。
スポーツ撮影を中心にポートレイトなどジャンルを問わず活動中。
アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

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