所チームの悲願の初優勝に桜庭「なぜ俺がいないときに優勝する?」【QUINTET】

ついに優勝を果たした所チーム(撮影・蔦野裕)

この日の勝因は金原の存在


 試合後の会見で1回戦で殊勲の一本勝ちを収めた中村は「1回戦はそこまで一本勝ちがなかったので、絶対取ってやろうと思った。次のドローは所さんと宇野さんの試合が見たかったので頑張った」と笑顔。そして優勝メダルを手に「これが欲しくて毎日頑張っていた。同世代で、同じ時代に格闘技界で生きてきた人たちと優勝を目指したのが楽しかった」としみじみ。

 決勝で世羅を破った小谷は「1回戦は金原の作戦に従って無理に取りに行かなかった。決勝で頑張ろうという作戦。無理せず引き分けに持ち込んだ。決勝は、最初にチームに呼ばれたときに所さんに“今回はCARPE DIEMを倒しましょう”と言われたので、当たったらどうにか見せ場は作ろうと思っていた。うまくいって良かった。極めたから良かったけど、最近ボディービルにはまっていて、筋肉の話ばかりしていたので、これで通用しなかったら変な宗教にはまってるくらいに思われたかもしれない(笑)。多分、今日でみんな考え方が変わってトレーニングをするようになると思う(笑)」と話した。

 リーダーの所は「みんなで勝ち取った勝利。金原さんがいろいろ作戦やらなんやらやってくれて、それを軸に動けたのはすごく大きかった」とこの日の勝因として金原の存在を挙げた。

 小谷も金原について「一番最後にチームに入ってもらったのに、作戦とかアドバイスとか一番もらった。対戦相手の傾向と対策も一番教わった(笑)」と話した。

 決勝のオーダーも金原の意見で年齢順になったという。金原は「このチームは1回戦もみんな“どうする?”“任せます”って言っていて、永遠に決まらない。だからいいんと思うんですけど、個々が強いのでまとめる人がいない。“じゃあ年の順でいきましょう。今成さんのほうが年上ですけど、最後はリーダーで”っていうことにしたら、それがうまくはまった。それもリーダーの持っているものだと思う」と所を持ち上げつつも「本当に年の順でいってたら優勝できなかったかもしれない(笑)」とポロリ。これには「決勝で出番が回ってきたらどうしようと思っていた」と話していた所のうなずく姿があった。
「QUINTET FIGHT NIGHT5 in TOKYO」(10月27日、東京・後楽園ホール)
◆第1試合「TEAM CARPE DIEM」vs「TEAM WOLF」
△先鋒・岩崎正寛(8分ドロー)先鋒・グラント・ボグダノフ△
△次鋒・世羅智茂(8分ドロー)次鋒・内柴正人△
△中堅・竹浦正起(8分ドロー)中堅・伊藤盛一郎△
△副将・白木大輔(4分ドロー)副将・小見川道大△
○大将・橋本知之(判定3-0)大将・森戸新士●

◆第2試合「TEAM TOKORO Plus α2nd」vs「TEAM ONEHUNDRED」
△先鋒・小谷直之(8分ドロー)先鋒・八隅孝平△
△次鋒・今成正和(8分ドロー)次鋒・寒河江寿泰△
○中堅・中村大介(54秒、アームバー)中堅・伊藤健一●
△中堅・中村大介(8分ドロー)副将・樋口翔己△
△副将・所英男(8分ドロー)大将・宇野薫△
※大将・金原正徳の1人残しでTEAM TOKORO Plus α2ndが勝利

◆第3試合 Special Single Match 8分
ハイサム・リダ(ガーナ)(54秒、アキレス腱固め)イゴール“ファットニンジャ”タナベ(ブラジル)

◆第4試合 Special Iron Man Match 8分
○桜庭和志(フリー)(1-0)杉浦 貴(プロレスリング・ノア)●

◆第5試合 決勝「TEAM TOKORO Plus α2nd」vs「TEAM CARPE DIEM」
△先鋒・金原正徳(8分ドロー)先鋒・岩崎正寛△
○次鋒・小谷直之(6分2秒、三角絞め)次鋒・世羅智茂●
△次鋒・小谷直之(8分ドロー)中堅・白木大輔△
△中堅・中村大介(8分ドロー)副将・竹浦正起△
△副将・今成正和(8分ドロー)大将・橋本知之△
※大将・所英男の1人残しでTEAM TOKORO Plus α2ndが勝利
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