2・11後楽園でプリプリ王者・辰巳リカに挑む渡辺未詩「ジャイアントスイングで回せたら勝ちに近づける!」【東京女子プロレス】

 東京女子プロレスでアイドル兼プロレスラーグループ「アップアップガールズ(プロレス)」のメンバーとして活動する渡辺未詩が同団体の2月11日、東京・後楽園ホール大会で、プリンセス・オブ・プリンセス王者の辰巳リカに挑戦する。その渡辺が決戦を前に、胸中を吐露した。
2月11日の後楽園大会で辰巳リカの持つプリプリ王座に挑戦する渡辺未詩

アイドルとプロレスの架け橋として活躍


 アイドルオタクの渡辺はもともとプロレスには全く興味がなく、テレビでアイドルが絡んだプロレスの企画を見る程度だった。バラエティー番組『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)で、極楽とんぼの加藤浩次がジャイアントスイングをやっているのを見ても、「それが何なのか分からなかった」というほど、プロレス音痴だった。

 高校時代にアイドルを目指して、ダンスレッスンに励んだこともあったが、そのときに「みんなスラッとしてるけど、私は体格がいいというか、筋肉がついていて、普通にアイドルを目指すにはコンプレックスだと思った」と言う。そんななかDDTプロレスが「アップアップガールズ」とコラボして、「歌って踊って闘える」最強のアイドルユニットを結成することを知り、「これは自分のためのグループだなって思って、アプガ(プロレス)にすべてを懸けよう」と決意して応募。

 2カ月半に及ぶオーディションを勝ち抜いて合格した渡辺は2017年8月に、まずアイドルとして初ステージを踏み、2018年1月4日、後楽園大会でプロレスラーデビューした。その後、「アプガ(プロレス)」は東京女子の興行のオープニングでアイドルとして歌を披露し、プロレスラーとして試合をしている。

 両立は大変だが、渡辺は「歌のコーナーがあるからこそ両立できてる。自分たちもお客さんもそう思ってる。毎回来てるお客さんだと、『プロレス、見に来てるのになー』っていう人もいるのかなって思ってましたけど、日に日に『アプガの曲がないと、東京女子は始まらない』って声を聞いて、私たちの両方の活動を応援してくれてるんだなって。自分の気持ちとお客さんの気持ちを盛り上げる、いいルーティンになってるので、(歌のコーナーは)続けていきたいです」と話した。

 2019年11月3日の東京・両国国技館大会(DDT)では、辰巳との「白昼夢」でプリンセスタッグ王座を奪取。デビュー2年目でチャンピオンになり、同王座は昨年11月7日の東京ドームシティホール大会で陥落するまで1年間守り通した。

 当初、辰巳とのタッグは本格的なものではなかったが、「リカさんと組むまで、タッグではどうやって協力して戦うという根本的な部分が分からなかった。自分の絶対的な仲間という信頼だったり、試合以外でもお姉ちゃんみたいに思う気持ちが出てきた。精神的にも『リカさんがこうしてるからがんばろう』って。コメントとかでも、リカさんがお客さんにどう伝えたいかとか、先輩としてリードしてくれる部分があったんで、一人になったときにやっていけるかという不安があった。そういう面も成長していきたいなと思った」とメンタル面でもプラスになったようだ。

「今まで『プロレスラーやってます』って言っても、アイドル現場で『本当なの?』って信じてもらえない部分があった。自分のなかでも自信につながる結果が欲しかったので、ベルトを持ったときに自信になった。周りが認めてくれたというのがあったのでベルトは大きい」(渡辺)

 タッグ王座を手放して、パートナーの辰巳は同団体の頂点であるプリプリ王座に狙いを定め、イッテンヨン(1・4後楽園)で、王者・坂崎ユカを破りベルトを奪取。その姿をセコンドで見ていた渡辺はリングに上がり、辰巳に挑戦をアピールした。
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