鈴木伸之 SPECIAL INTERVIEW BRAVE ーー月刊EXILE

photography_Kenji Otsuka styling_Jumbo(SPEEDWHEELS) hair&make_Shinya Shimokawa(BERYL) text_Kei Osawa edit_Keisuke Kamei 衣装協力_RALPH LAUREN purple labe

3月12日(金)公開の映画『ブレイブ -群青戦記-』に出演している鈴木伸之が登場。今作は学園ものでもあり、主演の新田真剣佑さんを筆頭に、生徒役ではエキストラなども含めて同年代の俳優が多数出演している。そんな同志たちと過ごした現場での時間は、鈴木にとってかけがえのないものになったようだ。




──映画『ブレイブ -群青戦記-』のオファーが来たときの率直な感想からお教えください。

お話をいただいたときに、主演が新田(新田真剣佑)さんだということを知ったのですが、彼とは以前から友達だったので、まず初めて共演できるということがうれしかったです。作品的にもすごくエンタテインメントがギュッと詰まっている感じがして、とてもワクワクしました。さらに、今回ご一緒させていただいた本広(本広克行)監督は、『踊る大捜査線』シリーズなど、多くのヒット作を手がけている方だったので、そういった意味でもすごく楽しみでしたし、自分のなかで作品への期待も大きかったです。実際の現場では、本広監督からは特にアドバイスはありませんでした。本広監督は役者を信じて映画を撮る監督なので、見えない信頼関係がありながら撮影は進んでいったという印象があります。


──新田さん演じる西野蒼とは幼なじみという設定で絡みも多かったですか、撮影前にふたりで相談をしたりしましたか?

特になかったですね。現場では、新田さんが率先して場の空気を和ませてくれていたので、みんなはその流れに乗っかってお芝居をさせてもらったという感じです。あと今回の現場を通じて、みんなでご飯に行ったりするなど、演者同士の仲がすごくよくなりました。撮影中はカメラの回っていないところで他愛もない話をしたりして、すごく和気あいあいとしていましたね。


──本作は人気コミックが原作ですが、特別に意識したことはありますか?

原作は撮影前に拝読してとてもおもしろかったですが、自分のなかでは“コミックはコミック、映画は映画”という気持ちがありましたので、撮影で特に気負うことはありませんでした。ストーリーはまったく同じで、これまで『ブレイブ』を知らなかった方はもちろん、原作ファンの方も楽しんでもらえる作品になったかなと思います。



──ご自身が演じる松本考太は剣道部の主将で、実力は日本一という設定ですが、役作りはどうされましたか?

剣道の経験がなかったので、まずは基本的な所作から習い、身体になじませるようにしました。また、生徒会長であり剣道部主将でもあるという、生徒みんなをまとめて引っ張っていく役どころで、人としての器(うつわ)がなるべく大きく見えるようなお芝居を心がけつつ、考太はすごくまっすぐな性格なので、そういう実直な部分が表れるように意識をして演技をしました。ただ、アクションシーンでは少し苦労しました。日本屈指のスポーツ強豪校の剣道部部長として見せるのは、ちょっと難しかったですね。


──すでに試写をご覧になったそうですが、観ての感想をお聞かせください。

この映画に出てくるキャラクターはみんな、常に人のことを思い葛藤しながら行動をし、言葉を発するなど、ある意味「人間らしい」部分がたくさん描かれているなと思いましたし、人が人を思う気持ちというものが、しっかりと観ている人に伝わる作品だなと感じました。約2時間という上映時間のなかで、いろいろと考えさせられる作品になったと思います。言い方としては伝わりにくいかもしれないですが、すごく「眩しい」作品だなって思いました。



──もしも鈴木さんがタイムスリップをするとしたら、何時代に行ってみたいですか? 

今の記憶や経験はそのままで、一度行ったら戻ってこられないという設定であれば、過去がいいですね。未来はいずれ勝手に訪れるので、あまり興味がないです。自分は今28歳なのですが、好きな過去に戻れるならいろいろやり直しもききますから(笑)。個人的に10代後半〜20代前半のころは人並みに大変なこともありましたが、すごく楽しかったという記憶が強いので、またそのころに戻って友達と一緒にワイワイしたいですね。


──本作を通じて、役者として得たことはありますか?

撮影中は、とにかくがむしゃらにやっていたので、まだ実感としてはわからないです。あとまだ映画が公開されておらず、作品が視聴者の方の目にどう映るのかわからないということもあります。いろいろな反響や作品を観てくれた方からの感想を聞いたときに「あのシーンはそういう風に見られていたのか」とか、自分なりの新たな気づきや発見があると思います。また、今回の現場では、新田真剣佑という俳優として実直に生きている素晴らしい人間を筆頭に、多くの素敵な俳優さんと出会うことができたので、そういった部分は、これからも役者の道を歩んでいく自分にとって、かけがえのない財産になったと思います。本当にたくさんの刺激を受けました。出番の少ないエキストラの方やセリフのない方も、早朝からずっと待機して、ほんの数秒のために人生をかけてお芝居をしています。そういう姿は自分にとってもすごくモチベーションになりますし、仲間意識が強くなる感じもありました。


──最後に、『月刊EXILE』の読者の皆さんにメッセージをお願いします。

いつも応援してくださって本当にありがとうございます。『月刊EXILE』では、ドラマや映画など、自分が作品に出させてもらうたびに、いつも載せていただいて感謝しています。今回出演させていただいた作品は、現実では起こりえないファンタジーな物語ですが、そのなかには本物の感動や友情、絆など、人生を送るうえで大切なテーマがたくさん詰まっています。映画を観た人がいろんな感情を抱ける作品となっていますので、ぜひ劇場に足を運んでご覧になっていただきたいです。


 


月刊EXILE ( http://www.exilemagazine.jp/ )4月号より



Movie information

『ブレイブ -群青戦記-』

2021年3月12日(金)全国東宝系にてロードショー

監督/本広克行

原作/笠原真樹「群青戦記 グンジョーセンキ」(集英社ヤングジャンプ コミックス刊)

脚本/山浦雅大、山本 透

音楽/菅野祐悟

出演/新田真剣佑、山崎紘菜、鈴木伸之、渡邊圭祐、濱田龍臣、

鈴木 仁、飯島寛騎、福山翔大、三浦春馬、松山ケンイチ

©2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会

©笠原真樹/集英社



Drama information『お茶をにごす。』 2021年テレビ東京にて放送予定
Amazon Prime Videoにて3月5日(金)より全12話一挙配信

原作/西森博之「お茶にごす。」
(小学館「少年サンデーコミックス」刊)
出演/鈴木伸之、瀬戸利樹、萩原みのり、久間田琳加、
永島聖羅、仁科かりん、平川結月、山本直寛、濱 正悟、野間口 徹
脚本/加藤拓也、幸 修司
監督/古澤 健、髙土浩二
音楽/林 祐介
プロデューサー/滝山直史(テレビ東京)、
中里友樹(デジタル・フロンティア)
制作/テレビ東京/デジタル・フロンティア
製作著作/「お茶にごす。」製作委員会
©西森博之/小学館
©「お茶にごす。」製作委員会
月刊EXILE 4月号 発売中!