映画へ、人へ、愛の溢れた傑作!ガレッジセールゴリこと照屋年之監督「演じる女」【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 ご報告が遅れましたが、再婚して男児が誕生しておりました。

 いろいろなところのニュースで取り上げられていて恐縮なんですが、書かれている通りで、別段何もありませんので、今後ともよろしくお願いいたします。

 緊急事態宣言が延期になったこともありまして、今回も前回同様、配信作品で鑑賞記やらせていただきます。

 では始めましょう。

照屋年之監督「演じる女」

「演劇は良くて映画館はダメ」、国と都の指針のズレで、大きな議論を呼んでいるこの問題。

ぶっちゃけ、今は“やっていい”演劇側に身を置いているので「ホっとしている」ところが半分、「きちんとした対策をしなければ」と背筋が伸びるところがもう半分。

ちょっと怖いなと思っているのは「演劇が良くて映画館がダメ」という“比較する範囲”の極所化。

ジャンルが似ているので比べられがちですが、今回の事態については、あらゆる生活様式から危険を洗い出さなきゃいけないんだから「なんで満員電車は良くて映画館はダメなの?」と、いう議論もされなければいけなくて、今の論調で「演劇と映画の違い」だけが論点になってしまっているのはいかがなものなんでしょう?こういう方向性で話すと「じゃぁ、演劇もダメ」で、終わっちゃう気がするんですよね。

なにかと比べずに「どうして映画館はダメという判断をしたか」という基準をはっきりさせることで各業種の対策すべき点や、本当に規制すべき業態(業種じゃなくて、業態!)が、わかるんじゃないかな?と思ってます。

 

さて、そんな中、オンラインで開催し僕の映画欲を満たしてくれている「SSFF & ASIA 2021」。本日はガレッジセールのゴリこと照屋年之監督「演じる女」を鑑賞させて頂きました。

面白い! 面白いのもさることながら、映画への愛が溢れすぎていて、そこでもう泣いちゃえる傑作でした。

最低限のセリフでストーリーを伝えていく「あの夏、いちばん静かな海。」を思わせる、丁寧な映像の文脈。多分、北野作品、好きなんでしょうね、ゴリさん。監督の時、本名名義にしてるのもきっとリスペクト。

本当に「よく映画を勉強されている」という美しく丁寧な作品でした。

更にそこへ出身地である沖縄への強烈なフィーチャー、これも画面から感じる“愛”を押し上げて、作品の純度を増しています。

 

あまり語らず、短い上映時間の中で、もっともメッセージが強くなる「タイトル」を、作品の根幹であり観客への裏切り、伏線としているところが非常に巧みで、ここは「お笑いのネタを書いている人だからこそ出来た仕掛けなのかな?」と、唸りました。

現在はオンラインのみでの開催ですが6/11からはリアルでも開催される予定の「SSFF & ASIA 2021」。どんな形であれ、是非皆様にご覧頂きたい1作でした。

照屋年之監督「演じる女」
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『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2021』
【上映会場】オンライン会場および表参道ヒルズ スペースオー、iTSCOM STUDIO & HALL二子玉川ライズ、渋谷ストリーム TORQUE SPICE & HERB,TABLE & COURT、赤坂インターシティコンファレンス(赤坂インターシティAIR)含む都内複数の会場にて ※開催期間は各会場によって異なる
【料金】無料上映(要予約)/無料配信 ※一部、有料イベントあり(予定)※5月12日(水)より予約開始
【URL】https://www.shortshorts.org/2021
※新型コロナウイルスの感染状況により変更の場合あり
【オンライン会場はこちら】https://shortshorts.org/2021/ja/online/
黒田勇樹(くろだ・ゆうき) 1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。 主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。 2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。 現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。公式サイト:黒田運送(株) Twitterアカウント:@yuukikuroda23