大坂なおみの「試合後の会見拒否」問題は「鬱」告白で状況一変

5月30日、試合後のコート上のインタビューには応じた大坂(写真:REX/アフロ)

 女子テニスの大坂なおみは5月27日、自らのツイッターで四大大会第2戦の全仏オープン(5月30日開幕、パリ)で記者会見に応じない意向を表明した。その理由は「これまで記者会見に参加したり見たりし、アスリートの心の健康状態が無視されていると感じていた。自分を疑うような人の前には出たくない」というもの。

 同大会では選手は試合後の記者会見は義務づけられていることから、大会を主催するフランス連盟のモレトン会長が大坂を批判。

 大坂は30日に行われた1回戦で勝利した後、コート上でのインタビューは受けたものの、その後の会見は宣言通り欠席。主催者は1万5000ドル(約161万円)の罰金を科すことを発表した。4大大会の主催者は共同声明で、今後も会見拒否が続けば全仏で失格、他の四大大会でも出場停止処分となる可能性も示した。

 これに大坂は自身のツイッターに「怒りは理解の欠如。変化は人々を不快にさせる」と投稿し主催者側へ反論。泥沼化が危惧されたが、大坂は31日にはツイッターでシングルス2回戦を棄権することを表明したうえで、大会と記者への謝罪と自らが2018年の全米オープン以降、長い間、鬱に悩まされてきたことなどを告白。「少しの間コートを離れます」とも表明した。

 これを受け四大大会の主催者は6月1日には「コートを離れている間、可能な限りの支援を提供したい。選手、ツアー、メディア、そしてテニス界全体と協力して意義のある改善を目指したい」などとする共同声明を発表した。

「鬱」告白で状況は一変。当初は会見への出席は選手に課せられた義務だとして批判的な意見が大勢を占めたが、告白後はアスリートのメンタルヘルスについての問題提起と受け取る向きも出てきている。