【気になるあの人の2021年重大ニュース】丸山裕理「コロナ禍で生きるヒントを教えてくれた、東京パラリンピック」

 いよいよ年の瀬。振り返ってみれば新型コロナウイルス感染症、東京オリンピック・パラリンピック、岸田新内閣の発足、秋篠宮ご夫妻の長女・眞子さんの結婚、MLB・大谷翔平選手の2021シーズンMVP獲得など、今年もさまざまなニュースがあった。各界の著名人が気になったニュースは?

丸山裕理

「パラリンピアンは、逆境に強い」。8月、東京パラリンピックの船出となる結団式で、日本選手団の河合純一団長が語った言葉が心に残っています。大会を巡ってさまざまな意見がありましたが、振り返ってみれば、開催は決して無駄なことではなかったと思うのです。コロナ禍をさまざまな工夫で乗り越えるアスリートの姿には「逆境への強さ」を感じました。「いつも制限だらけ。どうにかなる」。笑顔でそう語る姿には、しなやかな力強さを感じました。混沌とした社会の中で、多くの人にとって必要な生きるヒントが、パラリンピックには詰まっていたように思います。勝利や記録だけではなく、負けや失敗、挫折こそ伝えたい。子どものお手本となるようなスポーツや社会のあり方を伝えて、ポジティブな価値観を共有したい。自国開催の大会に運よく巡り合った一人として、開催後の未来をつくるのは、私たちなのですから。

丸山裕理…フリーアナウンサー、フォトジャーナリスト。東京2020パラリンピックを現地取材。初級障がい者スポーツ指導員。2015年ブラインドサッカーの観戦をきっかけにパラスポーツの魅力に触れる。車いすバスケットボール、車いすラグビー、パラ陸上、パラ卓球などを継続して取材。現在、TOKYO MX『堀潤モーニングFLAG』、茨城放送『ダイバーシティニュース』に出演中。