都立明治公園の一部開園 国立競技場前に新しい憩いの場

「希望の広場」から国立競技場

  都立公園としては初となる都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park-PFI)を活用して開園準備が進められている都立明治公園の一部が10月31日公開された。

 国立競技場を見上げる園内には、約1000平方メートルの芝生広場「希望の広場」、渋谷川をモチーフに水景を取り入れた「みち広場」、誰もが遊べる「インクルーシブ広場」の3つの広場と、約7500平方メートルの樹林地「誇りの杜」があるほか、カフェやレストラン、リラクゼーション施設などを整えて憩いを場を創る。イベントなどにも活用していく計画だ。

 この日開園したのは、3つの広場と「誇りの杜」。「希望の広場」のベンチでは小さな子ども連れの親子が休憩をしたり、国立競技場で使用されているものと同じ天然芝の上を歩く姿も。「インクルーシブ広場」の遊具で遊ぶ姿も見られた。

「誇りの杜」の様子。もともと公園内にあったものも利用されている

 同公園では現在、2024年1月予定の全体の開園に向けて準備が進められている。今後完成する5つの建物の中には複数のカフェやレストラン、リラクゼーション施設、アウトドアアクティビティショップなどが入る予定だ。

「誇りの杜」は時間をかけて、都民や地域の人々とともに育てていく計画。開園に向けて武蔵野台地の雑木林をイメージして約60種約700本の常緑樹、落葉樹を植栽しているが、施行中に行われた植樹祭には85人が参加し苗木を植えたという。木々は2-3年かけて成長し、新たな“杜を作る”。そして“100年の杜”を目指すという。

 また、公園のなかに緩やかな傾斜を作ったことで、雨水がせせらぎへと流れ、ゲリラ豪雨のような大雨の場合にも敷地内で浸透を促すようにしているのも特徴だ。

 公園を整備、管理、運営していくTokyo Legacy Parks株式会社は、「世界に誇れる、東京という年のレガシーとなる公園を創り、責任をもって持続的に運営、希望と誇りと共に次世代に継承」することを事業コンセプトとしている。同社による事業は2043年2月までの20年間。

 都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park-PFI)は、新たな公園の整備や管理、運営を行うもの。

■11月3日にお披露目イベント

 

 11月3・4日には、地域の学校や団体と連携し、お披露目イベント「明治公園祭」が行われる。学生による演奏や国立能楽堂によるステージ、ヨガ体験などが行われるほか、日本将棋連盟が気軽に将棋を楽しめるエリアを展開。地域の店舗や津田塾大学、文化服装学院によるフードやワークショップなどを展開する。

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