「なんでテリー伊藤という名前なの?」小学生の質問にテリー伊藤が名回答「君たちも今日から2つ目の名前を持ってみて」

撮影・蔦野裕

 第2部では、パーソルグループ竜田遼氏による「”はたらく”を考えるワークショップ」に挑戦。同ワークショップは、子ども自身に“はたらく”ことの本質的な意味を考えてもらいたいと発案された、キャリア教育プログラム。

 まずはウォーミングアップとして「コンセントの穴は左右どちらが大きいですか?」という質問。普段からよく見ているはずなのに答えに迷う人が続出。「普段、見ているようで見ていないものは多い」と気づかされた子どもたち。竜田氏が「仕事も同じです。普段の生活の中にたくさんの仕事が隠されているんです。現在、日本にある仕事の種類は約1万9000と言われています」と伝えると子どもたちもびっくり。

 竜田氏は「それだけあれば、自分のやりたいことが見つかるはずだと思いませんか? 今やりたいことや夢が決まっていな人も慌てることはありません。どこかに自分の興味ある仕事があると思っていてください」と言いつつ「でも知らないとその仕事と出会えないかもしれない。なので今日は見つけ方を知ってもらいたいと思います。早速ですが街のイラストを見て、そこから思いついた仕事や想像した仕事をグループで話し合いながら、“警察官”とか“家を作る人(大工さん)”など、なるべく多く書き出してみてください」。

 制限時間内により多くの仕事を見つけるゲーム形式ながら、仲間同士で「これって仕事?」「こういう仕事ってある?」と真剣な表情で「仕事とは」を考える生徒たち。テリーもユニークな授業に興味津々。それぞれのグループを回り、ときおり子どもたちのアイデア出しに参加するなど、一緒にワークショップを楽しんだ。

 最も多く出せたのは、42の職業を書き出したグループ。たくさん書けた理由を聞かれた生徒たちは「何か作る人を答えていったらいろいろ出てきた」と、“作る”という視点から広げていった様子。竜田氏も「それが僕が伝えたかったことなんです。車だけを見ても、車をデザインする人、組み立てをする人、販売する人…といます。これ全部違う仕事です」。

 ワークショップを通して普段、意識していなかったさまざまな仕事があることに気づいた子どもたち。竜田氏は「自分の好きなことを思い浮かべて、それに関係する仕事はどんなものがあるか、考えてみてください。そうすれば見える仕事だけでなく、見えていなかった仕事にも気づけると思います。その中から、好きなことや得意なこと、興味のあることに関わる仕事ができるかもしれません」とアドバイス。

 講義後、生徒たちも「テリーさんの授業で、何歳になっても夢を持って楽しく過ごすことが大切だと学ぶことができました」、「竜田先生の授業で、自分たちが利用しているもの1つにいろいろな人が関わっていることを知り、世の中には本当にたくさんの仕事があることが分かりました。将来の仕事の可能性をかんがえるきっかけになりました」と2人の先生に感謝。

 テリーも生徒たちとの時間を振り返り「何か講義の中で一つでも皆さんの心に残って皆さんの人生にプラスになれば」、竜田氏も「まだ仕事を考えるのは遠いと思うかもしれませんが、まずは家族の人の仕事など、今のうちからいろいろな仕事に興味を持ってみてください」とエール。テリー伊藤と竜田氏の特別授業を通して、普段とは異なる視点で将来を意識した生徒たち。「はたらく」ことへの興味も広がった様子だった。