“演歌第7世代” 新浜レオン「まったく知らない方々に目を向けていただくことは僕の使命」

 本格的な歌唱力とアイドル並みのルックスを兼ね備え、演歌界に新風を吹き込む “演歌第7世代” をご存じだろうか。春日八郎、三橋美智也、三波春夫らから数えて7代目となる若手歌手らが、所属事務所やレコード会社の枠組みを超えて演歌を盛り上げている。そんな第7世代のひとりである演歌歌謡歌手の新浜(にいはま)レオンが、世代を代表するメンバーで行う「我ら演歌第7世代!春一番スペシャルコンサート」を前に取材に応じた。(全2回のうち第1回/後編に続く)

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“窓拭きダンス” ポーズを決める演歌第7世代の新浜レオン(撮影:蔦野裕)

「捕まえて、今夜。」窓拭きダンスが世界中で大バズり

 1996年生まれ、千葉県白井市出身の新浜レオンは2019年5月に『離さない 離さない』でデビュー。昨年5月に発売した5thシングル「捕まえて、今夜。」は、アニメ「名探偵コナン 犯人の犯沢さん」OP主題歌に選ばれ、振り付けの “窓拭きダンス” がSNSで大バズりするなど大躍進を遂げた。本人に思いを直撃すると――。

「『捕まえて、今夜。』で、一気にファン層が広がったことを肌で感じました。『名探偵コナン 犯人の犯沢さん』OP主題歌としてたくさんのアニメファンの方々に聞いていただいて、TikTokの踊ってみた動画はまもなく総再生回数1億回を突破する勢いで、若い方から海外の方まで動画をアップしてくださっています。

 僕は父親が演歌歌手(高城靖雄)ということもあって、小さい頃から演歌や歌謡曲を聞いて育ったのですが、同級生の友達の中で演歌を聞く人はひとりもいませんでした。“何でいい曲がたくさんあるのに入りづらいのかな” という思いを抱えてきたので、演歌・歌謡曲ファンの方にしっかり届けたいのはもちろん、まったく知らない方々に目を向けていただくことは僕の使命でもあるんです」

 SNSをきっかけに演歌を知らない中高生や新浜と同年代の若者、さらに海外にまでファン層が広がった。

「僕は70~80年代の歌が大好きで、尊敬して目標にしている西城秀樹さんのカバー曲を歌う機会も多いのですが、『捕まえて、今夜。』をきっかけにライブやコンサートへ来た方には “こんな曲があったんですね” と新鮮さにつながっているようです。今の若い方の間では、純喫茶に行ってSNSにアップするなど昭和レトロがブームなので、その流れが追い風になっているのか “一周回って新しい” という声をいただきます。海外の方はポップスやロックなど、他の音楽ジャンルと変わらない反応をしてくださっている印象ですね。

 僕はデビュー前から西城秀樹さんが大好きで影響を受けていると発信し続けているので、従来の演歌ファンの方から “秀樹さんのようだ” と言っていただけるのはものすごくうれしいです。『ギャランドゥ』や『情熱の嵐』はイベントのセットリストに必ず入れているので、親子連れのファンの方からテレビで秀樹さんの映像が流れるとお子さんが “レオンくんの歌が流れてるよ” と伝えてくれるとも聞きました。そういう声は本当にうれしいですし、身が引き締まりますね」

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