伊勢丹新宿店で三浦大地「DIALETHEISM」展 Josieや抽象画など新作150点以上を展示

チャクラカラーの色相をイメージしたJosieがずらり

 三浦は「今回のタイトルは “真矛盾主義” ――つまり、物事が成立していないこと=矛盾だと思うが、成立していない物事があるからこそ世の中が成立している、矛盾のその先に成立している調和の世界という意味。僕の作品は境界線がはっきりした女の子と曖昧な鉱物の抽象画、使っている素材もまったく違う2軸で構成されている。それらを違和感と取るか調和と取るのかは見ていただく方によって違うけれど、今のところこの正解も不正解もない世界が平和につながることになると僕は思っている」と来場者に呼びかけた。

 会場内の “This sentence is a lie(この文章は嘘である)” というメッセージは、口にする人によって本当にも嘘にもなる今回の展覧会を象徴する一文だといい、全体で7つのチャクラ(エネルギーが集結し、出入りする場所)を表現。入り口付近のエリアではJosieに動物や先住民と侵略者との関係を組み合わせ、奥のエリアにはチャクラカラーのクリスタルアートやフェミニズムを意識したJosie。宗教観を投影した部屋、金箔などを使った日本的な部屋、宇宙の真理、映画、陰陽五行、鏡の世界、無の世界など、フロアを進むごとに多岐にわたるテーマが展開されている。

鏡の部屋の前に立つ現代アーティストの三浦大地