THE RAMPAGE 浦川翔平、東京の真ん中で釣り糸を垂れてみた〈BUZZらないとイヤー! 第73回〉

 市ヶ谷フィッシュセンターでは鯉と金魚釣りが楽しめます。翔平さんは、釣り竿を軽く振って投げ釣りで鯉と向き合いますが、なかなか手応えがありません。「意外と壁沿いにいる。でも投げたくなるんです。投げた方が面白いんです。見えてる魚を釣るよりも」と言いつつも、「もうチョイ短くてもいいのかもしれないな、短め戦法で。なんなら狙い撃ち」と池の中央から、足元に狙いを変えてみますが、リアクションはゼロ。「……意外と頭いいな」

 それはそのはず。釣り掘の鯉ですから、日々、釣られ慣れているでしょうし、下がってくる餌も日常のはず。魚は確実にいるからというカメラマンやマネージャーさんの励まし(?)の言葉に「これは撒き餌!でもチ―トだよなあ」(餌を撒く行為は禁止です)

 

 

 

そんなことをつぶやいていると足元に鯉たちの姿が。それも、口をパカッと開けて「餌を頂戴!」とでもいうかのように翔平さんを見上げているじゃないですか。これはなんとなく……からかわれてる?

 翔平さんは鯉との格闘モードに。「こいつら、マジで! 俺の餌を食べなさいよ!」。そしてまた鯉たちは水面で揺れる翔平さんのウキの真横に上がってきて口を開けます。「……またバカにしに上がってきてる! 引くのになあ、鯉ってこんなにムズいんだ」

 他の釣り人たちのように座ってみたり、また立ってみたり、餌の大きさを変えてみたり、深さを変えてみたり、釣り竿を引くスピードを調整したり。「ムズいよ、相当ムズイよ。ルアーとか餌釣りよりも手応えがないもの。ずっと雑魚を釣ってる感じ。餌取り相手、カワハギ相手に戦ってる感じ!!」と、いろいろなトライを試しながら釣り糸を垂れます。すると、水面がポコン。「今のなんか確変チャンスの演出みたいなのじゃないですか。もうちょっと行け、もう一撃!」

 

 再び腰を下ろしてじっと水面を見つめる翔平さん。ウキ越しに周囲を見回します。池を挟んで反対側には小学生ぐらいの男の子が2人、少し離れたところには大学生と思わしきカップル、その奥にはハンチング帽が似合うベテランの姿も見えます。対角線上には、明らかにこの釣り掘を知り尽くしたといった感じの名人が小さな子どもに釣り方をアドバイスしているようです。

 市ヶ谷駅からは発車のベルが聴こえて、それが鳴りやむと止むと電車がス―ンとホームを滑り出していきます。

「人が増えてきましたね。学校が終わったりなのかなあ? 本当に、いいリフレッシュになるわ。都心にいながら、自然と触れ合ってる感じで……土日は人が多くなるんでしょうね」と、翔平さん。確かに土日にホームから見る時は、椅子になっているビール箱はほぼ埋まっている印象です。「友達とかと来るんだったら、ここいいなあ。車がないから駅近なのがいい」

 ゆっくりと時間が流れるなか、隣りに陣取っていたインターナショナルな家族連れからうれしそうな声があがりました。どうやら釣れたようです。翔平さんはそれをチラッと見ると、「全然釣れない……これは怪しいぞ。来てくれ! 釣れたところの写真を撮りたいよ、竿が曲がったところを撮りたいんだよ!」と、セリフかと思うような祈りです。

「担当的には(釣れなくても)翔平さんの素敵な表情を収めた写真といいコメントもらえれば全然問題ないですけども?」「……俺的には恥ずかしすぎます!」といった釣り場っぽいやり取りをしていると、翔平さんの祈りが届いた?